前泊で成田へ

結局、成田行き西武バスで予定より早い16:30頃に空港へ着いた。空港でレンタルWiFiを返送し、旦那の携帯を解約して前泊するホテルへ移動する予定だった。

ところがバス降車前のパスポート提示の段階で旦那が慌てだした。“パスポートがないないないー、どこいったんだろ!?”と。
手荷物をアホほど持ってきておきながら肝心なものを忘れるとは、信じられん。抜けているにもほどがある。予定より早くバスで成田へ向かっていたからよかったものの、これで予定通り夜に成田へ着いていたらもう渡航アウトだよ。

で、本人パスポートをどこへやったのかすら覚えておらず、ただ慌てているので私が分析した。昨夜パスポートのコピーを取っていたので、きっとプリンターに本体を挟んだままにしてきたのだろうと。
そしたらやっぱりそうだった。旦那はすぐとんぼ返りした。私は2人分の荷物をタクシーに乗せ、ホテルへ向かった。そしてネット繋いで日通の海外引越し代振り込みしたり何だかんだ業務連絡をした。おなか減ったよ。

夫婦はいつまでたっても訳が分からないと大先輩は言うが、私もウチの旦那が何でいざというときに限ってものすごいヌケているのか、やたらパニクリやすいのか、正反対の性格の私にはさっぱり分かりません。家で独り言で何やら騒いでいることもある。そんなだから本件も余りにも予定調和すぎて、さすがの私も大して怒りもしなかった。彼は海外でやっていけるのだろうか……そこは神さまに助けてもらって自分で何とかしてもらおう。まぁ頑張れ。

関係ないが、今朝雨だったので自宅から駅までタクシーで行った。運転手さんが私たちの多量の手荷物を見て「お引越しですか?」と聞いてきた。ええ海外へ、と答えると、「お仕事か何かですか?……しかし、これから生きる人にとっては日本はもう住みにくくなりましたよねぇ。放射能とか、これからどれほどの被害が出てくるか分からない。これからの子どもたちにどんな影響が出るかと思うと怖い。地震も来るっていうし海外へ行かれるのはかえっていいかもしれませんよ」と言われた。結構真剣に語っておられた。
私たちは放射能汚染で避難するとか何も言わなかったが(徹夜の引越し作業で眠かったのでただ聞き役になっていた)危険をちゃんと感じている人もじわじわ多くなっているのかなぁと思えた。その運転手さんはお隣にセブ出身の男性が住んでいると言っていた。

なんか追い込みバタバタし過ぎてしばらく住んだ土地との別れの想いとか人との別れのさみしさとか何も感じることすらできないままになってしまった。数カ月位経ってからじわじわくるんかもしれないなとちょっと思う。