出典:Unsplash
【インサイダーペーパー】AFP 2024年12月11日 午前5時19分
https://insiderpaper.com/gm-abandons-robotaxi-operations-derailed-by-accident/
米国の大手自動車メーカー、ゼネラルモーターズ(GM)は12月10日(火曜日)、昨年大々的に報道された事故により自動運転車分野での進歩が妨げられたことを受け、ロボットタクシーの開発努力を断念すると発表した。
デトロイトに拠点を置く同メーカーは、クルーズのロボットタクシー車両部門をGMの技術チームと統合し、個人向け車両の先進運転支援システムの開発に注力する計画であると発表した。
同社は、「ロボットタクシー市場の競争が激化する中、事業を拡大するには相当な時間とリソースが必要であることを踏まえ」、クルーズ・プロジェクトを断念したと述べた。
これは、2016年にクルーズ社を買収し、それ以来、事業を存続させるために数十億ドルを費やしてきたGMにとって、大きな方針転換となる。
「ロボットタクシー事業は、ゼネラルモーターズの主力事業ではありません」と、GMのCEOであるメアリー・バーラ氏はアナリストとの電話会議で述べた。
しかし、バーラ氏は、GMの自律走行技術への取り組みは「揺るぎない」と述べた。
クルーズ社に出資しているホンダは、2026年に日本でのロボットタクシーサービス開始を計画していたが、
日本のグループは「クルーズ社の再編が完了次第、プロジェクトの将来を見直し、中止の可能性も含めて必要な調整を行う」と、ホンダの米国子会社はAFP通信に語った。
業務停止は、同社の自動運転車がサンフランシスコ市内でひき逃げ事件の被害者である女性をはねた後、別の車にひかれたことを受け、クルーズがサンフランシスコでの全業務を停止せざるを得なくなった事件から1年後に起こった。
クルーズは規制当局から営業許可を失い、他州への事業拡大を中断し、従業員の4分の1にあたる900人を解雇した。
この事件の直前に、カリフォルニア当局はサンフランシスコでの自動運転タクシーサービスの拡大を許可し、アルファベット傘下のウェイモとクルーズにゴーサインを出していた。
クルーズの撤退により、ウェイモがこの分野の有力企業であることが裏付けられた。
ブルームバーグによると、10月の資金調達ラウンド後、ウェイモの企業価値は450億ドルと評価されている。
同社は事業を拡大しており、現在、サンフランシスコ、フェニックス、ロサンゼルスでロボットタクシーの運行を行っている。
また、ウーバーとの提携により、アトランタとオースティンでウェイモのロボットタクシーのサービス提供を計画している。
一方、アマゾンのZooxはカリフォルニア州とラスベガスでロボットタクシーの試験運用を行っており、イーロン・マスク氏は最近、2027年までに実用化が可能になるだろうと予測し、自動運転が可能なロボットタクシーを発表した。
GMの戦略転換は、苦境に立たされている世界中の自動車メーカーが、新興技術への投資と目先の収益性のバランスを取るという、高まるプレッシャーに直面している中でのことである。
この大手自動車メーカーは、この再編により、2025年前半に完了すれば、年間10億ドルを超える削減効果が見込めると述べた。