すでに信用ゼロのマクロン大統領、ロシア勝利で「欧州の信用はゼロになる」と警告


【Natural News】2024年3月20日  リチャード・ブラウン著

 https://www.naturalnews.com/2024-03-20-macron-russian-victory-would-damage-eu-reputation.html

エマニュエル・マクロン仏大統領は、ウクライナでのロシアの勝利は欧州の信用をゼロにすると警告した。


マクロン大統領はフランスのテレビ番組で、ウクライナ支援の姿勢を明らかにするため、先月、欧州首脳が西側の地上軍展開の可能性を示唆した発言について提起した懸念に対処した。

 

地上軍の派遣は現在のところ検討されていないが、マクロン大統領は、紛争がエスカレートした場合に備え、欧州はあらゆる選択肢をオープンにしておく必要があると述べた。

 

フランスはウクライナに攻勢をかけるつもりはないため、部隊を派遣する決定はモスクワの行動に対応するものだと強調した。

 

しかし、彼は侵略に直面しても強さを維持することの重要性を強調し、平和のために弱さを容認してはならないと主張した。


マクロン大統領は、ロシアの勝利がもたらす影響について重大な懸念を表明し、この紛争がヨーロッパとフランスにもたらす存亡の危機を強調した。

 

ウクライナが戦争に負けた場合、モルドバルーマニアポーランドが直ちに脅威に直面し、大陸全体に悲惨な結果をもたらす可能性があると警告した。

 

マクロンは、ウクライナへの支援制限を主張する人々を批判し、そのような制約は敗北に導くだけだと主張した。彼はウクライナとの揺るぎない連帯の必要性を強調し、屈服の示唆を非難した。

 

マクロンは今後の和平交渉の必要性を認めつつも、和平=ウクライナの主権放棄ではないことを明確にした。

 

彼は、ウィンストン・チャーチルの「平和の筋」という有名な言葉を引き合いに出し、侵略に直面したときの回復力と決意の必要性を強調した。

 

この紛争に対するフランスの姿勢について、マクロンは、ウクライナを支援するためにあらゆる選択肢がテーブルの上にあると断言した。

 

状況がさらに悪化した場合、フランスはロシアの勝利を阻止する用意があると断言したが、フランスが攻撃的な行動を開始することはないと繰り返した。

 

マクロン大統領の発言は、ドイツのオラフ・ショルツ首相やポーランドドナルド・トゥスク首相を含む欧州首脳と、危機への統一的な対応を調整することを目的とした話し合いの中でなされた。

 

マクロン大統領の発言は議論と批判を巻き起こしたが、フランス政府高官は政府の立場を明確にしようと努め、ロシアに強いメッセージを送ることの重要性を強調した。

 

■■ロシアが勝利した場合に起こりうること


「ボロボロになりながらも勝利した」ロシア軍が、やがてNATOの国境に大きな脅威をもたらし、世界の安全保障の力学に極めて重要な変化をもたらす可能性はないだろうか?

 

著名なシンクタンクによれば、このシナリオはあながち突飛な話ではなく、アメリカとヨーロッパがウクライナへの軍事援助を抑制した場合の潜在的な影響について警告している。

 

ワシントンDCに本部を置く戦争研究所(ISW)は、ウクライナへの援助を削減した場合の潜在的な影響について調査した。

 

ウクライナを失うことの高い代償」と題された最近の報告書で、ISWのアナリストは懸念すべき事態を描いている。西側諸国の強力な援助がなければ、ロシアによるウクライナ征服が具体的な可能性になりかねないというのだ。

 

同報告書は、米国がこの紛争に重大な利害関係を有していることを強調し、軍事支援が撤回された場合の悲惨な結末について警告している。

 

2022年2月の侵攻以来、ウクライナは西側の支援を受けてロシア軍に多大な損害を与えてきた。

 

しかし、ロシアは速やかに兵力を補充し、物的損失を補うために産業能力を強化している。

 

ウクライナ戦争でロシアが勝利を収めた場合、ISWは戦闘力を強化し拡大したロシア軍を予測する。

 

徐々に回復しつつある経済と強化された軍事力により、ロシアはNATOにとって実質的な通常型脅威となる可能性がある。

 

さらに、先進的な防空システムの配備は問題をさらに複雑にし、中国のような他の敵対国に対するNATOの抑止力を損なう可能性がある。

 

西側諸国が国内の政治力学や揺らぐコミットメントと格闘する中、ロシア軍の復活という見通しは大きく立ちはだかり、地域と世界の安全保障にかつてない難題を突きつけることになる。