農民の封鎖は11日目も続き、スペインは麻痺状態に、マドリードでは大規模抗議が予定されている。

2024年2月15日木曜日、スペインのマドリードに到着したトラクターの車列の一部を誘導する警察。(AP Photo/Paul White)
2024年2月19日 【REMIX NEWS】 デネス・アルバート

https://rmx.news/economy/farmer-blockades-continue-to-paralyze-spain-on-11th-day-mass-protest-scheduled-for-madrid/

農民はマドリードを始めとする各都市で、今後1週間にわたり大規模な抗議行動を予定している。
 

スペインの農民たちは11日間連続で高速道路や港を封鎖し、安価に輸入されたモロッコ産の野菜や穀物を道路に投棄し、大都市の中心部までトラクターで行進している。

 

週末には農民がサンタンデールを占拠し、今週2月21日(水曜日)にはアンダルシア、エクストレマドゥーラ、カスティーリャ・レオンでトラクターによるデモ行進と抗議行動を予定している。


抗議行動が終わる気配もない。

 

小規模農家・牧場主連合は、2月27日にコルドバで予定されている最後のデモまで、トラクターによるデモを広範囲に予定している。

 

一方、農畜産業組合連合会は、次回のデモを2月21日にマドリードで行うことを発表しており、これに先立ち、いくつかのデモが計画されている。

 

増大する輸送の混乱とサプライチェーンの途絶により、ルイス・プラナス農相は木曜日にいくつかの労働組合の会議を招集し、このセクターの問題の解決策を見出そうとしている。

 

■■スペインの農民抗議デモは国のほぼ全域を襲った


先週の2月21日(水曜日)、スペインの抗議者たちは、モロッコの果物や野菜の出荷の大部分が到着するスペイン南部のモトリル港の交通を何時間も麻痺させた。

 

EU基準を満たしていないモロッコからの農産物の安価な輸入に抗議するためだ。

 

一方、トラクターと人間の鎖を持った数多くの農民がスペインで最も交通量の多い高速道路を封鎖し、ラ・ジョンケラでのスペインとフランスの国境越えも2日以上困難にしている。

 

ブルゴス近郊のA1号線では、警察が力ずくでデモを解散させ、必死の農民を手刀で殴打した。


スペイン南部では、ブエルタ・アンダルシア・サイクリングレースの第1ステージが、選手の通行を確保するのに十分な数の憲兵がいなかったため、動員により中止に追い込まれた。

 

マドリッドに隣接するグアダラハラでは、抗議する農民が穀物を道路にまき散らし、サラマンカやその他の都市では、最大手のハイパーマーケット・チェーンの店舗で購入された第三国からの安価な輸入品が駐車場にまき散らされた、とハンガリーのニュースメディア『マジャールネムツェト』は伝えている。

 

スペインの農民たちは、EUの農業政策をめぐる規制の緩和や複雑な官僚制度の緩和を求めるとともに、社会党政府に対し、干ばつによる被害への対処を支援し、公正な価格、お役所仕事の削減、公平な競争条件の確保などを通じて、スペインの農産物がより尊重されるようにすることを要求している。

 

2月21日にマドリードで予定されている農民の大規模抗議行動は、マドリード市内に大きな混乱を引き起こすと予想されている。警察との衝突も懸念されている。

 

また、農民たちは先週2月22日(木曜日)の朝、EU農相がブリュッセルで会合を開く2月26日(月曜日)に動員をかけると発表した。

 

ペドロ・サンチェス首相は今のところ、食品サプライチェーンに関する法律を強化し、赤字販売を禁止し、このセクターのニーズを促進すると発表しているが、農家は依然として同首相の提案に懐疑的で、今後も圧力をかけ続ける方針だ。