Spc. Luke Thornberry, US Army photographer, public domain.
【PJMedia】2024年1月25日 スティーブン・グリーン著
https://pjmedia.com/vodkapundit/2024/01/25/us-bugging-out-of-iraq-n4925831
ロイド・オースティン国防長官が1月25日(木曜日)に語ったところによると、米国とイラクは、問題を抱えるイラクに駐留する米軍と連合軍の将来について、「近いうちに」協議を開始するという。
匿名の米政府関係者がCNNに語ったところによると、この協議のタイミングは、隣国イランによる米軍への「最近の攻撃とは関係ない」とのことだが、イラクの治安状況の悪化と、イランのミサイルを我が軍に撃ち込まれながらイラクに留まろうとするアメリカの意思との間に関連性を見出さないわけにはいかない。
いずれにせよ、オースティン国防長官によれば、米・イラク高等軍事委員会(HMC)の設立に向けた協議は昨年8月、「D-ISIS連合任務の最も効果的な進化を見いだし、プロセスのあらゆる段階で連合パートナーと協議しながら、ISISが決して復活できないようにする」ことを使命として始まった。
イラクのムハンマド・シア・アル・スダニ首相は今月初め、もっと露骨に、この協議は 「イラクにおける国際連合軍の存在を永久に終わらせる」ためのものだとする声明を発表した。
直訳すれば 出発の時だ。
イラクには、ISISとの戦いの一環として2021年後半から駐留しているアメリカ軍が約2500人いるが、これは、ジョー・バイデン大統領が悪意を持ってアフガニスタンからの撤退を命じたときのアフガニスタン駐留軍と大差ない数だ。
イラクからの撤退が、2021年8月にバイデンが引き起こしたような大惨事になることはあり得ないと思われるが、このホワイトハウスがそうなるように最善を尽くそうとしていることは間違いないだろう。
CNNの記事には、思わず笑ってしまうようなくだりもある。
新アメリカ安全保障センターで中東安全保障プログラムのディレクターを務めるジョナサン・ロード氏は、CNNの取材に対し、アメリカはイラクへの支援を、「2014年のような事態を避けるために、(イラク治安部隊の)持続的かつ持続可能な軍事能力」の構築へと移行させる必要があると語った。それはまだ実現していない。
我々は、イラクが「永続的で持続可能な軍事力」を構築するのを支援するために、もう20年近く、試行錯誤を繰り返してきた。
バグダッドが直面する現実的な内的・外的脅威を考慮すれば、バイデンがある朝時計を見て「バグアウトの時間だ」とつぶやく前に、それが実現することはないだろう。
バイデンの次なる大バグアウトの本当の勝者は、おそらくISISかイランだろう。
ドナルド・トランプ大統領が示したように、うまく配置されたMOABや2つのMOABは、ISISのテロリストたちに頭を下げさせるだろう。爆破されなければの話だが。
イランの野望は、2500年前にキュロス2世が築いたペルシャ帝国の大部分を再現することであり、現代のイランからイラクを横断し、シリア、レバノン、イスラエルを含む広範囲に及ぶ。
それは、2500年前のキュロス2世のペルシャ帝国のほとんどを再現することである。
イラクは米国の保護なしには独立国として存続できないかもしれないが、米国の保護があったとしても、イランからうまく立ち回っていたわけではない。
本当の敗者はイスラエルだろうが、今日のニュースはユダヤ国家とサウジアラビアを承認と協力に近づけるだろう。
米国の長期的な目標は、イランの帝国的野心に対する地域の防波堤として、イスラエルとアラブ諸国の間に深い安全保障上の結びつきを築くことである。
トランプはアブラハム合意でその目標に向かっていたが、バイデンが合意を破棄してからの3年間で、この地域はさらに乖離してしまった。