イタリアの電気料金、1週間で30%高騰

欧米諸国がロシアの石油、天然ガス、石炭の供給をほぼ放棄して以来、家庭の電気代が高騰している。


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【RT】2023年9月1日

https://www.rt.com/business/582074-eu-energy-prices-surging/

 

EU全域でエネルギー価格が高騰しており、ロシアの天然ガス供給が激減する今年も冬に備え、家計の負担が増える見通しだ。

 

イタリアの電気料金は8月21日から8月27日までの1週間で30%近く跳ね上がり、1メガワット時(MWh)あたり138ユーロに達した。

 

調査グループノミスマ・エネルギアの試算によると、10月1日以降、イタリアの家庭は電気料金の7%から10%の値上げに直面する可能性がある。

 

 

その主な原因として、イタリアはEUの中で天然ガスに最も依存している国のひとつであるため、ガス価格の上昇を挙げている。

 

ノミスマ・エネルギアのダビデ・タバレッリ社長は8月26日(火曜日)、「価格がこのままであれば、将来の電気料金の値上げに反映されることは避けられない」と警告した。

 

イタリア24プレスニュースの引用によるタバレッリ氏によると、「来冬の予測では、国際価格は現在より40%高く、それが実現すれば、冬のガス料金は現在より20%高くなる可能性がある」

 

EUの他の地域でもエネルギーコストは上昇を続けており、エストニアの平均卸電力価格は先週、93%上昇し、1MWhあたり153.39ユーロとなった。

 

ラトビアリトアニアでも23%上昇し、1MWhあたり142.58ユーロとなった。

 

 
EUは昨年、制裁政策の一環として、ロシアの石油とガスを大幅に制限し、石炭の供給を全面的に禁止する決定を下した。

 

かつてEUへの電力純輸出国だったフランスは、昨年の冬は近隣諸国からの電力輸入に大きく頼らざるを得なかった。

 

同国の発電量の70%を占める原子力発電所の多くは、メンテナンスのために停止している。

 

8月25日(月曜日)、パリはこの冬の電力不足を防ぐため、今後数ヶ月間、発電会社が石炭をより多く燃やす許可を延長した。