【ゼロヘッジ】タイラー・ダーデン著 2023年6月16日金曜日 - 午後4時15分
https://www.zerohedge.com/geopolitical/belarus-has-begun-taking-delivery-powerful-russian-nukes
アレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、ロシアの国営テレビで、ベラルーシがウラジーミル・プーチン大統領に約束されていたロシアの戦術核兵器の引き渡しを開始したことを新たに確認した。
ルカシェンコはロシヤ-1テレビチャンネルでの発言で、戦術核は第二次世界大戦で米国が広島と長崎に落とした原爆の3倍の威力があると自慢している。
■■ 原子力科学者の会報誌より
「ロシアから受け取ったミサイルと爆弾がある」と、ルカシェンコはベラルーシの国営通信ベルタが伝えたインタビューの中で確認した。
「この爆弾は、広島と長崎に投下された爆弾の3倍の威力がある」と、背景に軍用倉庫が写っている映像の中で彼は付け加えた。
ベラルーシの領土に駐留しているとはいえ、核兵器はロシア軍の管理下に置かれたままであり、クレムリンは、ロシアとその国民が存亡の危機にある場合にのみ発射できると規定する核使用ドクトリンを変更した形跡はない。
プーチンは3月、ベラルーシにロシアの核兵器がすでに駐留している可能性を示唆したが、それ以降の発言は、おそらく意図的にあいまいなままである。
ロシアはウクライナとの戦争が続く中、欧米との緊張を高めており、プーチン大統領はモスクワがベラルーシに「戦術核兵器」を配備すると述べた。
ロシアの指導者は、戦術核兵器(一般に、大型で長距離の「戦略」核兵器ではなく、限定的な戦場攻撃に用いられる小型の兵器を指す)を搭載できる戦闘機10機が、すでにベラルーシに配備されていると述べた。
プーチン大統領は、ロシアは核武装したイスカンダル超音速ミサイル(射程距離約300マイル)もベラルーシに配置する予定だと述べた。
一方、バイデン政権は、ロシアの指導者の「無責任な核の暴言」を一貫して非難し、「軍備管理にこれほどのダメージを与え、欧州の戦略的安定を損なおうとしている国は他にない」と述べている。
西側諸国は、核兵器のベラルーシへの移動を大きなエスカレーションと挑発と見ているが、これまでこれを取り巻くNATO当局者のレトリックは冷静であった。
しかし、これに対してクレムリンは、米国が欧州の非核保有国5カ国、さらにはトルコにも核兵器を配備していることを指摘している。