【ゲートウェイパンディット】By:アリシア・ポウェ 2023年4月30日 4:27 pm
ユタ州にあるバイオテクノロジー企業が、うつ病、失明、麻痺を治すと主張して、数十人の患者に脳チップを埋め込んでいる。
このチップは『ニューロポート・アレイ』と呼ばれ、ブラックロック・ニューロテック社が製造している。
ブラックロック社の装置は、96個のアレイ(小さな針状の脳チップ)を取り付け、人の思考から発生する電気信号を解読して刺激する。
ニューロポートアレイのチップを受け取った人は、義肢や車椅子を操作したり、ビデオゲームをしたり、感覚を感じたりすることもできるようになる。
思考によって生み出された信号は、機械学習ソフトウェアによって、義肢やコンピューター機器を制御するためのデジタルコマンドにデコードされる。
インプラントは、脳の表面のどこにでも設置することができる。
「複数のデバイスを同一人物の脳に設置することができる」とデイリーメールは報じている。
■■埋め込み後、チップは装着者の思考から発生する電気信号を検出する
「機械学習ソフトウェアは、これらの信号をカーソルの動きなどのデジタルコマンドに解読し、義肢やコンピュータ機器を制御するために使用することができます」
2004年に最初のチップが人間に移植された。
以来、約50人がブラックロックの脳内デバイスを埋め込まれている。
ブラックロック社の共同設立者であるマルカス・ゲルハルトは、「市場にある他の脳チップには、同様の脳-コンピュータ・インターフェースを利用したものはない」と説明した。
「私たちは、人間に直接脳内BCIを埋め込んでいる唯一の企業です」と述べている。
「私たちのインプラントアレイは、脳信号だけで、コンピューターに直接接続したり、ロボットアームや車椅子を操作したり、ビデオゲームをしたり、感覚を取り戻したりすることを可能にしています」
技術界の大物イーロン・マスクが設立したニューラリンク社も移植可能な脳チップを作成しているが、米国食品医薬品局は3月にニューラリンク社の申請を却下している。
同局は、同社が人体実験前に対処すべき「欠陥」を数十項目挙げ、脳組織を傷つけずにデバイスを取り外せるかどうかを疑問視した。
ブラックロック社は現在、研究室以外で使用する装置についてFDAの認可を待っているところである。
「私たちは、自宅で使用するために特別に設計された世界初のBCIの規制当局による認可を追求しています」とゲルハルトは述べている。
「この医療機器は、麻痺のある人の歩行能力、移動能力、ひいては生活の質を向上させることを目的としています」
BCIは、心臓に問題のある人のペースメーカーと同じように、麻痺患者に広く使われるようになるだろうと、ブラックロックのチーフは続けた。
「家庭用BCIが利用できるようになれば、障害を負った後に不可能と思われた新しい生活を築くことができるようになるだろう。
「仕事に復帰し、より自立し、パワフルな新しい方法で世界と関わる人々を見ることができると思います」と彼は述べている。
「私たちの長期的なビジョンは、ペースメーカーが心臓に問題を抱えた人たちのためにあるように、私たちのインプラントが麻痺のある人たちのために容易に利用できるようになることです」と述べている。
このデバイスは、記憶喪失、PTSD、不安やうつ病などの精神疾患を治療するとされているが、アレイ状のマイクロニードルが時間とともに減衰するため、通常5年後に取り外しが必要になる。
また、わずか2年で信号の質が低下する。