ハンガリーのオルバン首相 © AFP / Attila Kisbenedek
【RT】2023年1月27日
https://www.rt.com/business/570549-hungary-veto-sanctions-russia-energy/
オルバン首相、「新たな制裁措置はインフレを加速させるだけと発言。」
ハンガリーは、ロシアの原子力エネルギー部門との協力に影響を与える可能性のあるEU制裁に拒否権を行使すると、ビクトル・オルバン首相は1月27日(金曜日)に国営ラジオのインタビューで述べた。
キエフはEUに対し、ロシアの原子力産業を制裁対象に加えるよう繰り返し要求しており、一部の加盟国はこの考えを支持している。
ハンガリー当局は以前、ロシア製の原子力発電所の拡張を計画しているブダペストにとって、原子力に関するロシアとの協力は不可欠であると述べていた。
「我々は、制裁措置に原子力を含めるという(EUの)計画を実行させない」と首相は述べ、原子力に対する罰則は「明らかに拒否権を行使されなければならない」と強調した。
オルバン首相は、新たな懲罰的措置は「問題外だ」と述べ、内陸国のインフレを加速させるだろうと付け加えた。
ハンガリーで唯一の原子力発電所であるパクス原発は、1980年代初頭に稼働し、ソ連の原子力技術を使用している。
ハンガリーは、ロシアの国営原子力企業であるロスアトムが建設した2基の新しい原子炉で、その能力を2倍以上にすることを望んでいる。
ハンガリーの電力の半分近くをまかなう同発電所は、核燃料もロシアから調達している。
この問題に対するブダペストの妥協しない姿勢は、以前にもハンガリーのペーター・シヤルト外相が表明している。
欧州委員会が第10次反ロシア制裁パッケージに盛り込むとみられる対象は、まだEU加盟国間で共有されていない。
ハンガリー政府は、EUのウクライナ関連の対ロシア制裁を繰り返し批判しており、この制裁措置は同国を有意義に弱めることはできなかったが、欧州経済を破壊する危険性があると指摘している。