世界中でCOVID-19のワクチン未接種に対する偏見が見られるという研究結果

2021年8月7日、カリフォルニア州ロサンゼルスのランガーズ・デリの外に掲げられた、コビド19の予防接種の証明が必要であることを示す看板

(Patrick T. Fallon/AFP via Getty Images)


【Zero Hedge】BY:タイラー・ダーデン 2022年12月11日
Authors by Bill Pan via The Epoch Times (強調は我々)

https://www.zerohedge.com/markets/study-finds-prejudice-against-covid-19-unvaccinated-around-world

 

COVID-19ワクチンを接種した人々は、ワクチン未接種の人々に対して差別的な態度を示すことが、世界21カ国の1万5千人以上の市民を対象とした新しい研究で示唆された。

 

デンマークに本拠を置く2人の科学者は、12月8日(木曜日)にネイチャー誌に発表した論文で、「保健当局の助言に従う個人は、危機の最中に社会契約に違反したとしてワクチン未接種者を道徳的に非難する」と書いている。

 

「ワクチンを拒否する人は、自分の意思に反して差別され、圧力をかけられていると感じていると報告している。

 

COVID-19の接種状況に基づく偏見を測定するため、研究者らは約1万5233人に、近親者がワクチン接種者と非接種者のいずれかと結婚する場合、どう感じるかを尋ねた。

この質問は、人種、民族、党派に基づく差別に関する調査で長く用いられてきたものである。

 

具体的には、参加者に一連の架空の人物の簡単な説明を提示し、それらが自分の近親者が結婚する予定の人物であると想像してもらう。

 

そして、2人のプロフィールを並べて見せ、「この人が私の近親者と結婚したら不幸になる」「この人は信用できない」といった記述に、賛成か反対かで評価してもらった。

 

これらの対象者を表す6つの属性の1つは、COVID-19の接種状況で、「完全接種」と「未接種」の間でランダムに変化している。

 

その他の属性は、年齢、職業、趣味、性格、そして 「家庭環境」であり、「(回答者の)国で生まれ育った人」と「中東から移住してきた人」を区別している。

 

 

■■ 調査結果


ドイツ、インド、インドネシア、モロッコ南アフリカ、イギリスの6カ国を、豊かな欧米諸国と発展途上の非欧米諸国の代表として選んだところ、ワクチン接種者は、薬物中毒者(15%ポイント)と同じくらい(14%ポイント)、刑務所経験者(10%ポイント)、無神論者(7%ポイント)、精神疾患者(6%ポイント)と比べて、かなり嫌われることが分かった。

 

また、ワクチン接種者のワクチン未接種者に対する嫌悪感(13ポイント)は、中東系移民(5ポイント)の2.5倍であることが判明した。

 

実際、論文によると、移民に優しくない国とされる10カ国でも、ワクチン未接種の人は移民よりも有意に多くの敵意に直面している。

 

興味深いことに、ワクチン未接種の中東系移民に対する差別意識は、ワクチン未接種の原住民に対するそれと同じくらい強いことが判明した。

 

一方、ワクチン未接種の回答者は、平均してワクチン接種者に対してほとんど差別的な態度を示さないことがわかった。

 

「この結果は、偏見がほとんど一方的なものであることを示している」と著者らは書いている。

 

「米国とドイツでのみ、未接種者がワクチン接種者に対して何らかの反感を抱いていることがわかった。しかし、ここでも否定的なステレオタイプや排他的な態度を支持する統計的証拠は見いだせなかった」。

 

「ワクチン接種者は、ワクチン未接種者を差別するが、その逆の証拠はないという観察は、協力の心理学に関する研究と一致しています」と、ジョージ・ソロスが出資する中央ヨーロッパ大学(CEU)の政治心理学者である筆頭著者アレクサンダー・ボーは述べている。

 

 

■■ 心理学的な説明


このような偏見は、「ただ乗り」に対する心理的なメカニズムによって説明できるという。

 

つまり、COVID-19ワクチン接種をめぐる非常に偏った道徳的な感情が、ワクチン接種を受けた人々のこのメカニズムを活性化し、ワクチン接種を拒否する人々を道徳的に失敗した集団的努力の「フリーライダー」と見なすようになったのである。