【NaturalNews】2022年8月4日 BY:アルセーニョ・トレド
https://www.naturalnews.com/2022-08-04-us-japan-set-to-develop-2nm-chips.html
日米の代表者が、次世代の2ナノメートル(nm)半導体チップの開発に向けて協力することで合意した。
7月29日、新設された日米経済政策協議委員会が初会合を開き、両国が特に半導体の分野で「サプライチェーンの強靭性を育成したい」という考えを打ち出した声明を発表した。
声明では、日本が年内に研究開発センターを開設することが発表された。
この施設は、今年後半にデビューする予定の日本の新しいチップ研究機関によって設立され、米国の国立半導体技術センターから設備と人員の支援を受ける予定である。
この研究開発センターでは、優れた性能と低消費電力を両立させた最先端の2nm半導体の研究に注力する。
同センターには試作ラインも設置され、早ければ2025年の国産2nmチップの量産開始を目指す。
同センターでは、チップの設計研究、製造装置や材料の開発、製造ラインの設置なども行う。
研究開発センターには企業も参加し、量産が可能になった段階で日米の企業に技術を提供する予定だ。
また、台湾や韓国など「価値観を共有する国」の企業との提携を提案する可能性についても、両国はオープンであると指摘した。
委員会のメンバーには、アントニー・ブリンケン国務長官、ジーナ・ライモンド商務長官、日本の外務・経済産業大臣が含まれており、二国間のサプライチェーン協力に関するより包括的な声明を発表する予定である。
「今日話し合ったように、半導体は我々の経済と国家安全保障の要である」とライモンドは言い、日米の当局者が半導体開発、特に 先端半導体に関して協力することを話し合ったことを付け加えた。
■■ チップ生産市場の多様化を目指す国が増加
日米の2nmチップ開発への進出は、IBMが2nmチップ技術の開発を発表した最初の企業となってから1年以上経ってからのことだ。
世界最大の半導体メーカーである台湾積体電路製造公司(TSMC)も、2025年までに2nmチップの量産を開始するとしている。
サプライチェーン危機の最中、半導体不足で経済的なダメージを受けたことを思い出したのか、チップ生産市場の多角化を検討する国も増えている。
台湾はTSMCのおかげで、現在、スマートフォンの製造に使われる10nm以下のチップの生産能力で世界の90%以上を占めている。
チップ製造でTSMCに次ぐ規模を誇る韓国の技術・製造企業サムスンは、すでに3nmと5nmのチップ製造においてTSMCに対抗しようとしている。
しかし、Apple、Qualcomm、Nvidia、Broadcom、AMD、Intelなど他のほとんどのハイテクメーカーは、半導体を必要とする最先端の製品の製造を依然としてTSMCに依存している。
中国と台湾の緊張が高まり、前者が軍事作戦によって後者と強制的に統一しようとする見通しの中、日本と米国は新しいチップへのアクセスをより確実にするために、手を打つことにした。
2nmチップの研究開発センターへの投資に加えて、日米は既存のチップ産業を強化するために財政支援を行う準備を進めている。
東京は、10年間で1兆円(74億5000万ドル)を研究開発に投資することを提案している。