ロシアの燃料が中東に殺到している - ブルームバーグ

6月の出荷量は急増し、7月はさらに増加する見通し

 

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【RT】2022年7月17日

https://www.rt.com/business/558877-russia-oil-middle-east/

 

 

ブルームバーグは7月2日、分析会社ボルテクサのデータを引用して、ロシアの中東向け石油製品の出荷量が6月に少なくとも過去6年間で最高水準に急増し、欧州向けの出荷量は約30%減少したと報じた。

 

 

それによると、中東諸国は6月に1日当たり約15万5千バレルのロシア製燃料を輸入し、少なくとも2016年初め以降で最も多かった。

 

 

データによると、モスクワがウクライナで軍事作戦を開始し、EU加盟国など西側諸国が燃料輸出を含むロシアへの制裁を発動した2月から輸入量が急増していることも判明した。

 

 

Vortexaによると、ロシアの燃料輸入の3分の1以上がUAEフジャイラ港に運ばれているという。

 

 

ロシアからの輸入は主に燃料油だが、ガソリン、ジェット燃料、ディーゼル燃料、その他多くの石油製品も含まれている。

 


アナリストは、7月のロシアの中東向け燃料出荷量は6月を上回り、日量22万バレルを超えると予想している。

 

 

ブルームバーグによると、これらの出荷はロシアの石油製品輸出全体のごく一部に過ぎず、2月から6月にかけて日量50万バレル以上減少した欧州向け納入の落ち込みを補うことはできない。

 

 

EUは6月、ロシアの石油を一部禁輸していたが、それ以前から米国が3月にロシアの石油の納入を禁止していたため、徐々に出荷を減らしていた。

 

 

EUの禁止措置は、ロシアの石油の海上輸送に影響し、12月に発効する。モスクワはEUと米国の制裁を違法とみなし、中国やインドに振り向けるなど、輸出の多様化を図る措置をとっている。