NATOはロシアに門戸を開いていた―クリントン

ビル・クリントンは、エリツィンプーチンに、モスクワがいつの日か軍事ブロックに参加する可能性があると話したという。

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1997年、フィンランドヘルシンキにて、アメリカのビル・クリントン大統領とロシアのボリス・エリツィン大統領。© Joyce Naltchayan/AFP

 

【RT】2022年4月9日

https://www.rt.com/news/553594-clinton-russia-nato-membership/

 

ビル・クリントン元米国大統領は、ロシア指導部に対して、モスクワはいつかNATOに加盟することができると話したという。クリントン氏は、1991年から1999年までロシアを統治した故エリツィン大統領と、その後継者であるウラジーミル・プーチン氏にこの誓いを立てたと主張している。

 

プーチンは2月下旬、2000年にクリントンと交わしたNATOに関する会話を回想したが、その内容は異なるものであった。プーチンによれば、ロシアがNATOに加盟した場合、米国はどのように対応するかと尋ね、クリントンの反応は「かなり抑制的」だったという。

 

2000年の英国国営放送BBCとのインタビューでは、プーチンはロシアの加盟の可能性を否定しなかったが、それは「対等なパートナーとして」であった。

「我々は、ロシアが最終的にNATOに加盟するためにドアを開けたままにしておいた。エリツィンに明らかにし、後に彼の後継者であるウラジミール・プーチンに確認したことだ。」と、クリントン大統領は、4月7日(木曜日)に出版されたアトランティックの記事で書いている。

 

クリントンはこの論文で、ソ連崩壊後のNATOの東方への拡大を擁護している。

「ロシアが超国家主義的な帝国主義に戻ることを選択した場合、拡大したNATOと成長するEUが大陸の安全保障を強化するだろう」と書いている。

一方ロシアは、NATOの拡大を脅威と見なすと繰り返し述べている。


NATOはその「門戸開放政策」を守り続け、純粋な防衛同盟であると主張している。モスクワは、ユーゴスラビアリビアにおけるNATOの行動は、この主張と矛盾していると主張している。

 

クレムリンは、キエフNATOへの加盟を希望していることを、ウクライナで軍事攻勢を続けている理由の1つとして挙げている。ロシアは隣国に対して中立国の宣言を要求している。

 

ロシアは2月下旬、キエフが2014年に締結したミンスク協定の条件を履行せず、ロシアが最終的にドンバス共和国であるドネツクとルガンスクを承認したことを受けて、ウクライナを攻撃した。ドイツとフランスが仲介したミンスク議定書は、ウクライナ国家内の地域の地位を正規化することを目的としていた。

キエフは、ロシアの攻撃は完全に無抵抗であり、武力による2つの共和国の奪還を計画していたとの主張を否定している。