日本の国民総医療保険制度が消滅する損害

TPP参加後は、これまで日本国民もれなく医療保険に加入し低コストで医療を受けられていた世界的に類を見ない優れた制度が確実に崩壊していく。
そのことを理解している人はどのくらいいるのか知らないが、大勢の人がのほほんと気軽に医者にかかっている間に間もなくそんな時代は終わってしまうのだ。このことの損失は計り知れない。

私は海外に友人や知り合いがそこそこいるほうだが、日本のように風邪でも湿疹でも熱でも病院へ行けて安価で治療が受けられる国はない。日本人にとっては当たり前のことでも、他国人からすればこれは驚きの事実なのだ。

今日、英語学校の生徒と先生からたまたまセブ島で医者にかかった際の話を聞いた。まずは今回短期留学中の生徒だが、足に直径5㎝ぐらいのやけどをしてセブドクターズへ行ったら、何の治療もしてないのに患部を見て少しコメントしただけで6000円程を請求されたそうだ(=ただし海外旅行保険未使用額)。ばかばかしくてもう行かない、自分でまめに消毒してやっていくと言っていた。

また、語学学校のグラマーの先生は6歳のときにデング熱にかかったことがあるらしく、母親が心配して病院へ連れて行き、5日間入院させられたという。医者は何の手当てもしていないのに個室入院5日間寝ているだけで45万円請求されたうえ、薬代は別で60万かかったという。母親は医者を信頼している人だそうで、医者が入院しなさいと言ったし、命はお金に換えられないからと言って支払ってくれたらしい。日本人でも100万なんて大金なのにフィリピン人にとっては破産してもおかしくない額だ。そもそも一般人には払えない。彼女の家はまだ中流以上で余力があったから払えただけだ。

当の彼女は医者に対して非常に不信感を抱いている。これまでも私たちはたびたびそういう話をしてきたのだが、彼女は、全員とは言わないがほとんどの医者は金の為に仕事をしているだけで、効果的な治療などしていないという。診察も日本のように問診や触診すらせず5分ほど喋っただけで“ハイ、6000円です”ということが横行しているそうだ。6000円だってフィリピン人にはものすごい大金だ。そして医者はみなリッチだという。

彼女は先々月にもいとこを脳腫瘍?のような症状で亡くしたそうで、医者が頭がい骨を切開して手術を行って以降の経過から、医者の誤った手術と後処置のために死んだと考えている。医者は“ベストを尽くしたが私も人間なので治せないことがあります”とか何とか適当に言って終わりだったそうだ。そして多額の請求書……。こういった状況はアメリカやカナダなどの先進国も同様で、私が知る限り、日本だけが特別なのだと思う。アメリカだってガンになったら金持ち以外は医療費だけで破産だ。

そんな中で、日本の保険制度の特別さが消滅することの損害はどれほど大きいだろうか?みんな自衛する覚悟と用意はできているのだろうか?私はそういう未来を予想していたから以前から覚悟だけはできている。海外へ出たのもそのためだ。

グラマーの先生は病院では目的不明なワクチンを打たれるし(その後は拒否しているそうだ)、デング熱にかかってしまった際も、病院で寝てるだけで高額取られるなら自宅でタダで寝てたって全く同じだったと言って怒っていた。(私はワクチンはどんなものでも絶対に打ってはいけないことと、その理由を簡潔に彼女に説明した)

彼女のいとこに医者がいるらしく、私には、仮にデング熱にかかっても自宅で水を多量に飲み、りんご、にんじん、マンゴー、オレンジなどの生絞りを多量に飲んでビタミンCを補給していればいい、また、普段からそういう生活をして免疫力があれば発症しないとアドバイスしてくれた。
私も現在の医療機関、製薬会社を全く信用していないので彼女とは同意見だ。医者はいったい病気の何が分かっているのだろうかと思うし(実際はごくわずかなことしか分かっていないのだが、一般人はなぜか医者が何でも分かっていると無意識に思い込んでいる)、製薬会社は世界中でもはや害悪としか言いようがない。彼らこそ金の亡者で、製薬会社には裏の顔があることを皆知らないといけない。
悲しいことに今は単に知らないということが、搾取され命を落とすことにつながってしまう悲惨な時代なのだ。放射能汚染も同じだが、現実的には自衛しか道がないのだ。