【米】ニューラリンク社、2人目の患者に脳チップを埋め込む認可をFDAから取得


【Natural News】2024年5月27日 オリビア・クック著

https://www.naturalnews.com/2024-05-27-neuralink-fda-approval-brain-implant-second-patient.html

イーロン・マスクのニューラリンク社は、その実験用脳チップ「テレパシー」を2人目の患者に移植する認可を食品医薬品局(FDA)から得た。


イーロン・マスクが設立した脳チップ・スタートアップのニューリンク社は、FDAから2人目の患者に脳チップを移植する許可を得た。

 

ウォールストリート・ジャーナル紙が確認した資料や同社に詳しい情報筋によると、この決定は、最初の治験参加者が遭遇した合併症を受けたものである。

 

ニューリンク社は今年中に10人の参加者を加え、自分の思考を使ってコンピューターと対話できるように試験を拡大する予定である。

 

PRIME研究として知られるこのプロジェクトの第一目標は、ユーザーが自分の思考でコンピューターのカーソルやキーボードを操作できるようにする「完全埋め込み型のワイヤレス脳コンピューター・インターフェース」を開発することである。

 

この画期的なテクノロジーは、失明や麻痺などの身体障害、自閉症うつ病、肥満、統合失調症などの症状に対して、画期的な治療法を提供する可能性があると言われている。

 

テレパシーと名付けられたニューラルリンク社の脳チップは、1月下旬に30歳の四肢麻痺患者ノーランド・アーボーに初めて埋め込まれた。

 

ニューラルリンク社によれば、このチップによってアーボーは、初期の副作用もなく、自分の思考を使ってコンピューターのマウスを操作できるようになったという。

 

この手術では、特別に設計されたロボットが、極細の柔軟な糸を持つコインサイズのチップを、動作の意思を司る脳の部位に装着した。このチップは脳の信号を記録し、動作意図を解読するアプリに無線で送信する。

 

ニューラルリンクが2人目のテスト参加者を準備する中、アーボーは、デバイスが彼の人生に与えた重大な影響と、彼が直面した感情的な高ぶりと低ぶりを詳述し、特にデバイスがその機能の一部を失った後に、デバイスを使用した経験を共有している。

 

■■テレパシー・インプラントの問題

 

1月の植え込み後の数日間、アーボーは自分の思考でコンピューターのカーソルを操作するためにニューラルリンク・インプラントを使用した。

 

肩から下を8年間動かさなかった四肢麻痺者にとって、この新発見の能力によって、彼は友人とコミュニケーションをとったり、ゲームをしたり、事故以来不可能だと思っていた方法で世界と関わることができるようになった。

 

しかし、手術から約1ヵ月後、アーボーは装置が正常に作動しなくなったことに気づいた。

 

彼の脳に埋め込まれた糸のほとんどが緩み、彼の思考をカーソルの動きに変換するのに必要な電気信号を読み取ることができなくなっていたのだ。

 

インタビューの中でアーボーは言った。

「あんなに高揚していたのに、あんなに落ち込んでしまった。とてもつらかった。涙が出ました」

 

ニューラリンクN1インプラントは、電子機器とバッテリーを収納する米国の25セント硬貨ほどの大きさの容器である。

 

人間の髪の毛より細い64本の糸が脳の運動皮質に挿入され、神経信号を伝達する。

 

アーボーは、彼の脳に挿入されたスレッドの約15%はそのまま残っていると述べた。

これらは安定し、その後のニューラルリンク社によるソフトウェア・アップデートによって、デバイスの多くの機能が回復した。

 

このような装置が人間に埋め込まれたのは今回が初めてだったため、ニューラルリンク社は、脳が頭蓋骨の中でどの程度動くかについて不確かだった。

アーボーは、彼の脳が同社の予想の3倍も動いたことを明らかにした。

 

この問題に対処するため、ニューラリンク社は、2人目の患者の脳により深く糸を埋め込むという解決策を提案し、FDAはこれを承認した(アーボーの場合は3〜5ミリであったが、8ミリも脳の運動皮質に埋め込む)。

 

同社はこの手術を6月に実施する予定であり、年内にさらに8人の被験者を試験する予定である。

 

ニューラリンク社の患者登録には1000人以上の四肢麻痺患者が登録している。