EU諸国が農家への補償を発表、抗議運動が再燃

2024年2月6日、スペインのマラガで道路を封鎖する農民たち。ポスターには「畑が生産しなければ、街は食べられない」と書かれている。© Alex Zea/Europa Press via Getty Images

【RT】2024年2月7日

https://www.rt.com/business/591955-spain-compensation-farmers-protests/

農業分野における高コスト、外部競争、お役所仕事に対する不満の波が、欧州連合EU)全域に広がっている。


スペイン政府は2月6日(火曜日)、ウクライナで続く干ばつと紛争の影響を受けた農家に補償金を支払うと発表した。

 

この声明は、同国の農家が、高コスト、ブリュッセルの過剰な官僚主義、非EU諸国との農業分野での競争に対するEU全体の抗議デモに参加する中で発表された。

 

農務省によると、加工用の米やトマトを生産する14万近くの農家と、灌漑を雨水だけに頼っている農家に、総額2億6900万ユーロ(約2億8800万円)近くの「特別援助」が支払われる。

 

この補助金は、ウクライナ紛争による「干ばつとその影響による困難を補う」ことを目的としている。

 

スペインは、記録的な熱波と3年近くにわたる降雨量の減少による深刻な干ばつに苦しんでいる。

 

EUの他の多くの国々と同様、スペインもまたエネルギー危機に見舞われており、その主な原因は、ウクライナでの軍事行動をめぐるEUの対ロシア制裁にある。

 

スペインの農民たちは2月6日(火曜日)に全国で抗議行動を起こし、道路を封鎖し、いくつかの地域で交通障害を引き起こした。

 

ポーランド、フランス、ベルギー、オランダ、イタリア、ポルトガルの農民と同様に、彼らは政府からの援助、ブリュッセルからの官僚主義の緩和、非EU諸国からの輸入規制の強化を要求している。

 

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ブリュッセルウクライナからの輸入関税を撤廃した後、安価なウクライナ産農産物がEU市場にあふれた。これは、地元農産物の価格を引き下げる効果をもたらした。

 

ロイター通信によると、スペインの農家もまた、EU環境保護規則によって、EU域外の生産者よりも競争力が低下していると主張している。

 

この規制は、高い燃料費とエネルギーコストと相まって、利益を上げることを難しくしている、と彼らは主張している。