ハンガリーのピーター・ジヤルト外務・通商大臣 © Getty Images / Jaap Arriens; NurPhoto
【RT】2023年11月30日
https://www.rt.com/news/588272-hungary-ukraine-conflict-europe/
キエフは欧州大陸の平和を守っておらず、ブダペストから武器を得ることはない、とハンガリーのペーター・シジャルト外相が述べた。
ハンガリーは、キエフがヨーロッパの平和と民主主義を守るために戦っているというようなウクライナ紛争へのアプローチを拒否する。
NATO・ウクライナ理事会の外相会合後の記者会見で、シジャルト外相は、キエフへの殺傷能力のある援助の提供を中止するよう求め、そのような援助は紛争をエスカレートさせる可能性があると警告した。
ハンガリーはウクライナの領土保全と主権を支持しているが、モスクワとキエフの間で進行中の紛争は「ヨーロッパの戦いではない」し、ヨーロッパの平和と民主主義の問題ではないと指摘した。
「ウクライナは自国のために、自国の領土保全のために、自国の主権のために、自国の独立のために戦っている。もちろん、それは英雄的な戦いであり、私たちはそれを非常に高く評価している。
また、現在の状況を考えれば、ウクライナのNATO加盟は問題外であると付け加えた。
戦争状態にある国を受け入れることはできない。そのような動きは同盟そのものを危険にさらし、世界大戦の火種になりかねないと同大臣は述べた。
第二の理由は、NATOは 「価値共同体」であり、「少数民族の権利を絶えず抑圧する」国家には居場所がないということだ。
ブダペストは、キエフがウクライナに住む約15万人のハンガリー人が自国語を話す権利を、公共生活、学校、メディア、オフィスなどでウクライナ語を話すことを義務付ける法律を導入することで抑圧していると繰り返し非難している。
この問題に対処するための法案がすでに起草されているというキエフからの確約にもかかわらず、シジャルトは、単純な約束は無意味であり、ハンガリーは完全に採択され、実施された法律しか信じない、と主張した。
「あなたは私たちを誘導したり、発言で私たちを惑わしたりすることはできません」と彼は言った。
シジャルト氏の発言は、NATOが11月29日(水曜日)に、「ウクライナの完全な相互運用に向けたロードマップを作成する」と約束したものの、キエフの加盟の可能性を提示するには至らなかったことを受けてのものだ。
一方ロシアは、ウクライナのNATO加盟はモスクワにとって受け入れられないと繰り返し明言している。ウラジーミル・プーチン大統領はまた、キエフに対する軍事作戦の重要な理由のひとつとして、キエフのアメリカ主導のブロックへの加盟の可能性を挙げている。