ニジェールのクーデターは "サヘルの壁 "に終止符を打つとハンガリー外交官が警告

サハラ砂漠以南のアフリカで起きている移民危機は、やがてヨーロッパの玄関口まで迫ってくる可能性があると、ハンガリーの同地域担当トップ外交官が主張した。

ナイジェリアのジビアにて、ナイジェリアとニジェールの国境で立ち往生するトラック。西アフリカ地域圏がニジェールのクーデター計画者を制裁するために国境を封鎖する決定を下したことで、長年ニジェール人との経済活動が盛んだったナイジェリアの町の企業や地元住民に影響が出ている。
(AP Photo/Mohammed Babangida)

 

2023年8月11日 編集者 【REMIX NEWS】BY: マンディナー

https://rmx.news/africa/niger-coup-could-end-the-sahel-barrier-hungarian-diplomat-warns/


アフリカのサヘル地域で移民の壁が崩れれば、ヨーロッパにとって致命的なことになりかねないと、ハンガリーサブサハラ地域におけるハンガリー外交政策の調整を担当する閣僚委員のラースロー・エドゥアルド・マーテは8月10日(木曜日)、ニュースポータルのマンディナーに語った。

 

 

「アフリカの果てしない移民問題に巻き込まれることなく、今ある問題に取り組むことが重要なのです」、ハンガリー政府はこのことをヨーロッパで最初に認識した。

 

 

ハンガリー政府は、サヘルがヨーロッパ大陸の対外安全保障上の防衛線であることを常に強調してきた。もしこれが廃止されれば、さらに何千万人ものアフリカからの移民がヨーロッパに流れ込むことになる。このため、ハンガリーは2024年のEU議長国任期中、サヘル地域の国々に特別な注意を払うことになる」と付け加えた。

 

 

マーテ氏によれば、サヘルとは伝統的にサハラ砂漠以南の地域を指し、5つの国から構成されている。

 

モーリタニア、マリ、ブルキナファソニジェール、チャドの5カ国で、9000万人以上の人口を擁している。

 

「この地域は、遊牧民と定住民の両方が存在するのが特徴で、さまざまな民族が暮らしている。こうした違いが、現在進行中の緊張の原因になっているのは確かです」と説明した。

 

同総監によれば、天然資源があるにもかかわらず、この地域が極めて貧しいことも重要だという。

 

20世紀に人口動態の大転換が起こるまで、人口がまばらだったのはこのためだ。たとえば、チャドの人口は現在2500万人と推定されているが、1960年代には300万人しかいなかった。

 

この傾向はこの地域のすべての国に共通しており、人口爆発が起こっていることを意味する。

 

同時に、これらの国々は気候変動に対して極めて脆弱であり、食料などの基礎的物資はすべて輸入に頼っている。

 

人口が増加の一途をたどる中、この問題は悪化し、さらなる移住の圧力につながっている。

 

これは、ハンガリー政府がこの地域を支援することを決定したときに認識したことである。

 

その一例として、数週間前に政府代表団がチャドを訪れ、現在チャドとスーダンの国境で起きている難民危機がもたらす可能性のある結果を評価したとマーテは述べた。

 

スーダンで激化している内戦の人道的影響は、ハンガリーヨーロッパ大陸全体の安全保障に非常に深刻な影響を及ぼす可能性がある。

 

 

ハンガリー政府は、隣人の隣人の運命が非常に重要であることを認識している。つまり、EUの近隣諸国、北アフリカ諸国に影響を及ぼす問題は、遅かれ早かれEUの問題となりうるのだ」とマーテは警告した。