アメリカ南西部の水道水、発ガン性のヒ素でかなり汚染されていることが判明

【Natural News】2023年8月8日 BY: イーサン・ハフ 

https://www.naturalnews.com/2023-08-08-tap-water-southwest-contaminated-cancer-arsenic.html

 

環境ワーキンググループ(EWG)は、少なくとも31州の水道水が法定基準値を超えるレベルでヒ素に汚染されていることを明らかにした。

 


最近、水道水中のPFAS「永遠の化学物質」に注目が集まっているが、地殻中に自然に存在する金属であるヒ素もまた問題であることは見逃せない。

 

 

特にアメリカ南西部では、ヒ素に汚染された水が深刻な問題となっており、農作物への農薬使用やセメント製造のような工業プロセスによって悪化の一途をたどっている。

 

 

ヒ素に長期間さらされるとDNAが損傷し、ガンにつながる可能性がある。ヒ素はまた、免疫系の調節障害、高血圧、心臓病にも関係している。

 

マイアミにあるフロリダ国際大学(FIU)の研究者たちは、ヒ素汚染はPFASと同様の健康リスクをもたらすにもかかわらず、PFASほど注目されていないと警告している。

 

「多くの国々がいまだに高レベルのヒ素の影響を受けているため、ヒ素への暴露は世界的な公衆衛生問題であり、早急な対策が必要だと考えています」とFIUの科学者たちは言う。

 

「土壌や水中のヒ素濃度が自然に高くなる地域に住む人々は、特にリスクが高い。例えばアメリカでは、アリゾナネバダニューメキシコといった南西部の地域がそうです」

 

 

■■ ペットボトルの水もヒ素に汚染されていることが多い

 

 

コンシューマー・レポートは2019年にボトル入り飲料水に含まれるヒ素について調査を行ったが、その結果、多くの人気ブランドが法定制限値を超えるレベルでヒ素に汚染されていることが判明した。

 

食品医薬品局(FDA)が定めるこの規制値は、現在10億分の1(ppb)である。

 

ビーフードもまた、法定基準値をはるかに上回るレベルでヒ素が含まれていることが多い。

 

ヒ素に汚染されたベビーフードを摂取した子供は、同世代の子供と比べてIQスコアが低くなることを示唆する研究がある。

 

2017年、米国化学会(ACS)は、ボトル入り飲料水、ベビーフード、ジュース、その他の製品による追加的な暴露はおろか、全米で最大210万人が単に飲料水を通してヒ素に暴露されているという研究結果を発表した。

 

 

また、人体は食物や水だけでなく、皮膚や吸入からもヒ素を吸収する可能性があることも重要である。

 

つまり、ヒ素の体内への侵入経路はたくさんあるのだ。

 

DNAを傷つけ、細胞同士のコミュニケーションを止め、免疫システムを損ない、ガンが成長するのに最適な環境を作り出すという研究結果がある。

 

 

土壌や岩石に含まれるヒ素は地下水に溶け出し、飲料水の井戸に入り込む可能性がある。農家が農薬や肥料として使用すると、化学物質が食品に混入することもある。ヒ素への慢性的な暴露は、複数の種類の癌の発症リスクを高める。

 

また、ヒ素は細胞のシグナル伝達経路を妨害し、免疫系を混乱させることもわかっている。

 

ヒ素はまた、がん幹細胞の形成にも関係している。つまり、がんが成長し、全身に広がる原因となる腫瘍内部の細胞である。

 

 

ヒ素に関連した健康影響の負担を減らすために、アンドラーデ・フェロー博士候補とダイアナ・アッザム助教授は、より多くの人々が毒素への暴露を減らす方法を学ぶ必要があると述べた。