「ポーランドの街角でこのような光景は見たくない」マテウシュ・モラヴィエツキがアップロードした映像にはこう書かれていた。
2023年3月28日、ブカレストでルーマニア首相との共同記者会見に臨むポーランドのマテウシュ・モラヴィエツキ首相。Daniel MIHAILESCU / AFPBB News
【RT】2023年7月1日
https://www.rt.com/news/579029-poland-eu-migration-reform/
ポーランドのマテウシュ・モラヴィエツキ首相は、現在ハンガリーとポーランドが阻止しているEUの移民制度改革案について、フランスの暴力的な抗議デモの様子と自国の平和な都市の様子を重ね合わせたビデオを公開し、一刀両断した。
モラヴィエツキ首相自身、大量移民を抑制しようとする独自の計画を打ち出している。
6月30日(金曜日)、モラヴィエツキ首相は自身のツイッターに、ポーランドが支援する「国境の安全なヨーロッパ 」と呼ばれる計画を支持する映像をアップロードした。
そのビデオには、フランスの街路や車が炎に包まれ、暴徒が店の窓ガラスを割っている様子が描かれていた。
平和で整然としたポーランドの街の活気とは対照的だ。
「ポーランドの街角にこのような光景は望んでいない」とビデオのキャプションには書かれていた。
モラヴィエツキ氏のツイートは、EU加盟国に移転した亡命希望者を受け入れるか、却下された申請者1人につき2万ユーロ(約2万1000円)を支払うか、運営支援に資金を提供するかという3つの選択肢を与えるという移民制度見直し案を厳しく批判したものと一致している。
この移民改革を受け入れることで、「ヨーロッパは密入国者がより多くの輸送船を送ることを奨励している」とポーランド首相は告発した。
「3万人を招待すれば、30万人がやってくる。100万人を招待すれば、3000万人がやってくる。これは終わりのないスパイラルだ」と述べ、ヨーロッパの国境を開放することは犯罪者に力を与えるだけでなく、「ヨーロッパにおけるテロの危険性を増大させる」ことになると付け加えた。
しかし、モラヴィエツキはポーランドを「移民政策の成功例」と称し、EUの対外国境警備への投資を拡大し、EUの国境機関であるフロンテックスを強化するという独自のプランを提案した。
また、大量移民の発生源となっている国の開発を支援し、EU域外からの移民に対する社会的給付を削減し、密輸業者や闇市場を取り締まることも提案した。
EUは少なくとも数年前から、移民の流入への対応に苦慮してきた。