各国が自国通貨で取引枠を決済することで合意したとされる
© Getty Images / Hans Neleman
【RT】2023年4月22日
https://www.rt.com/business/575172-india-bangladesh-ditch-dollar/
インドとバングラデシュは、二国間貿易において米ドルを使用しない方向で進んでいると、バングラデシュのニュースサイト「ザ・ビジネス・スタンダード」が今週報じた。
この報道によると、両国は貿易取引の一部をそれぞれの国内通貨であるルピーとタカで行うという取り決めに達したという。
ニューデリーとダッカは、この措置について何ヶ月も前から話し合ってきたと言われている。
しかし、貿易からドルを完全に切り捨てるつもりはない、と同ニュースは指摘している。
2022年に約20億ドルだったバングラデシュからインドへの輸出は、完全にルピーとタカに切り替えられ、インドのバングラデシュへの輸出(前年度時点の約136億9000万ドルのうち20億ドル相当)はルピーで支払われると予想されている。
残りは引き続きドル建てで支払われる予定である、と同ニュースは述べている。
この取引を促進するため、バングラデシュの2つの銀行、ソナリバンクとイースタンバンクは、インドの2つの金融機関、ステート・バンク・オブ・インディア(SBI)とICICI バンクに口座を開設し、その逆もまた然りである。
ソナリ銀行のCEO兼マネージングディレクターであるアフザル・カリム氏は、このニュースに対し、両国のより多くの銀行も徐々にこのプロセスに参加することになると述べた。
同氏は、二国間貿易で自国通貨に切り替えることで、各国が米ドル保有高に対する圧力を軽減することができると指摘している。
バングラデシュ・インド商工会議所のアブドゥル・マトルブ・アフマド会頭によると、貿易における米ドルから国内通貨への切り替えには、まだ手続き上の問題があるとのことだ。
しかし、同氏は、企業は以前から両国の中央銀行に対し、切り替えを認めるよう求めており、今回の決定を歓迎していると指摘した。
「手続き上の措置は取られている。しかし、タカとルピーでの取引が開始されるまでには、数ヶ月かかるかもしれません」とマトルーブ・アフマドは付け加えた。
今月初め、インドは2023年の新しい対外貿易政策を発表した。
その目玉は、対外貿易におけるドルからの脱却とルピーの使用を促進することだ。
また、イラン産原油の輸入やマレーシアとの貿易をルピー決済に切り替えることに合意した。
全体として、インドは現在、ロシアを含む18カ国とルピーによる貿易メカニズムを有している。