ロシアの対外貿易における人民元のシェアが急上昇 - 中央銀行

モスクワの輸出決済のうち、ドルとユーロの占める割合が半分以下になったと規制当局が発表している

 

 

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【RT】2023年3月12日

https://www.rt.com/business/572740-yuan-share-soars-russia-trade/

 

 

ロシア銀行が3月9日(木曜日)に発表した「金融市場リスクレポート」のデータによると、中国の人民元はロシアの対外貿易において主要なプレーヤーとなった。

 

ロシアの輸入決済に占める中国通貨の割合は、2022年1月にはわずか4%だったが、昨年末には23%に跳ね上がった。

 

また、輸出決済における人民元のシェアも0.5%から16%に急上昇した。

 

 

一方、ロシアの対外貿易における米ドルとユーロのシェアは大幅に低下している。

 

 

2022年初頭には輸出決済の87%がこれらの通貨で行われていたが、2023年1月時点では48%にまで落ち込んでいる。

 

輸入決済におけるドルとユーロのシェアも低下し、2022年1月の65%から12月には46%にまで落ち込んでいる。

 

「2022年3月以降の非友好国からの大規模な制裁を背景に、対外経済活動の決済を含め、ロシア経済の広範な構造転換が行われている。有害通貨のシェアが減少したのは、主に人民元のシェアが拡大したためである」と規制当局は報告書で述べている。

 

2023年初頭の他の『友好国』通貨のシェアは4%だった。

 

全体として、2022年末のロシアの輸出決済に占めるルーブルと『友好』通貨のシェアは合わせて52%となり、ドルとユーロのシェアを史上初めて上回った。

 

 

「友好的」とは、ウクライナ紛争に関連してロシアに制裁を加えていない国々を指す。

 


ガスプロム・プライベート・バンキングのマネージング・ディレクターであるエゴール・スシンはRBKに対し、「この数字は、現在の状況、非友好国の通貨に見られるリスクやコストを反映している」と述べ、ドルやユーロを介さない決済には大きな成長の可能性があると指摘した。