【Zero Hedge】BY:タイラー・ダーデン 2022年12月19日
https://www.zerohedge.com/economics/when-will-air-travel-return-pre-pandemic-levels
世界的なパンデミックによって多くの産業が大きな打撃を受けたが、その中でも航空業界は最も深刻な打撃を受けたと言える。
航空業界は全体として、COVID-19のために世界的な収益が3700億ドルも失われたと推定されている。
そして、ビジュアルキャピタリストのカーメン・アング氏が以下で説明するように、航空業界は谷から徐々に回復しているものの、フライトの乗客数はまだ完全に回復していない。
2022年の業界はCOVID以前と比較してどのような状況にあり、航空旅客数はいつ通常の水準に戻る見込みなのか。
ジュリー・R・ピースリーによるこのグラフィックは、IATA(国際航空運送協会)のデータを使用して、現在と将来の航空旅客数を示している。
■■ 航空旅行交通:2021年と2022年
信じられないほど困難な2020年の後、航空業界は旅行回数に大幅な改善を見せ始めた。
しかし、パンデミック前の水準と比較すると、まだまだである。
2021年、全体の旅客数は2019年のレベルの47%にしか達しない。
この流入は主に国内旅行によるもので、国際旅客数はCOVID前の27%にしか達せなかった。
地域的な観点からは、中米が最も早い回復を経験した。
2021年、この地域の全体的な旅客数は2019年のレベルの72%に達し、2022年末には96%に達すると予測されている。
実際、アメリカ大陸全体では、急速な回復を遂げている。
北米と南米も、2021年には2019年の乗車率50%を超え、2022年にはそれぞれ94%、88%に達すると予測されている。
反対に、アジア太平洋地域は最も回復が遅れている。
これは、この地域(2003年のSARSでより大きな被害を受けた)、特に上海などで、より厳しい戸締りや旅行規制が実施されたためと思われる。
■■ 2023年以降の交通量予測
地域によって回復の様相は異なるが、航空会社は2025年までに利用者数を完全に回復させるというのが大方の予想である。
この回復は、各国政府がCOVID-19の管理戦略を見直し続けているため、より広範な考え方の転換の兆しである。
しかし、将来が期待できそうな一方で、IATAは、この予測にはロシア・ウクライナ紛争や、その他の地政学的懸念の潜在的影響が考慮されておらず、今後数年間で世界経済(および旅行)に広範囲な影響を与える可能性があると強調している。