【Zero Hedge】2022年12月9日 BY:タイラー・ダーデン
運輸保安局(TSA)の列を横切ることは、空港ですでに十分なストレスになっている。
すべての旅行者は、セキュリティプロセスにおいて、テクノロジーまたは侵襲的なパットダウンによってスクリーニングされる。
ワシントンポスト紙によると、現在十数カ所の空港でテストされ、来年には全国展開される可能性があるのが、旅行者がカメラを直視する機械である。
TSAは、顔で旅行者の身元を確認する次世代型クレデンシャル認証技術(CAT)と呼ばれる生体認証装置をひそかにテスト中だ。
CATは旅行者の写真付きIDをスキャンし、それをセキュアフライトのデータベースと比較する。
ワシントンポストによると、CATマシンは現在16の主要空港にあり、全国に拡大する計画である。
「カメラ付きキオスクは、旅行者のIDの写真をチェックして偽者でないことを確認するという、これまで人間が行っていた仕事をしている」と付け加えている。
物議をかもすこの技術は、(現時点では)乗客にオプトインされている。
サンフランシスコなどいくつかの都市では禁止されているほど、物議をかもしている。
もしTSAが来年の全国展開にゴーサインを出したら、心配なことがたくさんある。
ひとつは、この連邦機関がバイオメトリックデータを適切に扱うことを、誰がどうやって信用できるのか、ということだ。
TSAは最近、「CATユニットで撮影された写真は、即時の本人確認以外の目的で保存・使用されることはない」と述べている。
しかしそれでも、政府への信頼が低い今、その言葉を実際に信じる人がいるのだろうか。
旅行者の生体認証データの拡大は、中国が監視国家になるために辿った恐ろしい道を、米国が辿っていることの表れである。
では、これは何を意味するのだろうか?
それは、生体認証が社会のあらゆる場面で市民の身元確認に使われるようになる、というディストピックな未来への警告である。
アマゾンがホールフーズの一部の店舗で指紋による支払いを可能にした、手のひらを読み取る決済技術について考えてみよう。