ドイツ政府は、パイプラインの両ストリングが9月の爆発で損傷した可能性を懸念していると報じている。
2021年3月31日、ドイツ・ルブミンにあるノルドストリーム2パイプラインのガス分配センターの陸上施設。© Sputnik / Dmitry Lelchiuk
【RT】2022年10月27日
https://www.rt.com/business/565433-berlin-deems-nord-stream-unfit/
ドイツ当局は、9月の爆発でストリングの1つが破断したことを受け、ノルドストリーム2パイプラインをガス供給に使用できるかどうか疑っていると、デア・シュピーゲル誌は10月27日(木曜日)に報じた。
政府は、「ドイツのための選択肢(AfD)」党首のレイフ・エリック・ホルム氏の議会での質問に対し、「強い爆発による妨害行為がパイプラインの両ストリングに悪影響を及ぼした可能性が非常に高く、現在(ガスを送り込む)技術的な能力はない」と答えた。
同氏は、ドイツ政府がノルドストリーム経由のガス供給の問題は、今回の爆発で処理された、と期待していることを示唆した。
ホルム氏の政党は、ノルトストリーム2の立ち上げを強く主張し、エネルギー面でドイツをロシアから遠ざける政府の方針に批判的だ。
ノルドストリームの両パイプラインは9月末に爆発し、ノルドストリーム1の両ストリングとノルドストリーム2の1セクションで損傷が検出された。
10月上旬、ガスプロムは、ガス漏れの可能性による潜在的な環境リスクを減らすため、最後に残ったストリングにガスを送り込み、圧力を安定させる作業を行っていると発表した。
ロシアのプーチン大統領によると、生存ラインの容量は年間275億立方メートルで、これはEUの総ガス輸入量の8%に相当するとのことだ。
プーチン大統領は、今回の爆発でひもに穴が開いていないように見えることから、欧州がガス供給を再開するために稼働させることを認めるべきだと提案した。
しかし、ノルドストリーム2は1年以上前に完成していたものの、一度も稼働していない。
ロシアがウクライナで軍事作戦を開始する前に、ベルリンが認証手続きを止めたのだ。
ロシアのパイプラインを破損させた爆発事故については、現在も調査が行われている。
モスクワはこの事件をテロ攻撃と非難しているが、ドイツ、デンマーク、スウェーデンは標的型破壊工作であると断定していない。
米国は、NATO諸国は関与していないと主張している。