(マーティン・ベルネッティ/AFP via Getty Images)
【デイリーシグナル】ジョージ・コールドウェル著 2025年1月28日
https://www.dailysignal.com/2025/01/28/senate-experts-panama-canal/
ドナルド・トランプ大統領は、米国がパナマ運河の管理権を取り戻すよう繰り返し求めてきた。
上院商務科学運輸委員会は1月28日(火曜日)、ドナルド・トランプ大統領が11月の再選以来、主要な論点の一つであるパナマ運河における米中対立について議論するため招集された。
トランプ大統領は、米国が運河の管理権を取り戻すよう繰り返し求めてきたが、そのために軍事力を使う可能性も排除せず、この地域での中国の活発な活動を警告してきた。
テッド・クルーズ上院議員は公聴会の冒頭で、中国による運河支配の強化を警告した。
クルーズ議員の見解では、これは1999年末に運河の支配権を中米の国に返還した米国とパナマの1977年の協定に違反するものであり、経済と国家安全保障上のリスクでもある。
「中国企業は運河に橋を架けている。ほぼ10年かかるほどの遅いペースで。そして両端のコンテナ港を支配している。部分的に完成した橋は中国に警告なしに運河を封鎖する能力を与え、港は中国にその行動のタイミングを計る監視所を与えている。この状況は米国の国家安全保障に深刻なリスクをもたらす」
と、クルーズ議員は述べた。
「米国の荷送人が脅迫されるのを許すわけにはいかない」とクルーズ議員は述べた。
「パナマが商業と軍事上極めて重要な資産を搾取するのを黙って見ているわけにはいかない。そして中国がわが半球で進撃している間、何もせずにいるわけにはいかない」。
委員会はパナマ運河と国際経済の専門知識を持つ4人の専門家を招いて講演を依頼した。
ジョージ・メイソン大学の法学教授ユージン・コントロビッチ氏は上院議員らに対し、中国企業のパナマでの活動は単なる商取引とされているものの、戦略的な軍事行動でもある可能性が高いと語った。
「現代の戦争では、交戦国が民間人の装いで行動を偽装することで国際法の制限を回避しようとしている」とコントロビッチ氏は述べた。
「悪質な行為者は、国際条約が主権国家に焦点を当てているという事実を利用しようとしている。南シナ海にある中国の人工島の多くは、軍事化される前は表面上は民間プロジェクトとして始まった」
コントロビッチ氏はまた、当時のジミー・カーター大統領とパナマの間の条約は、双方に運河における権益を守るために軍事力を行使する能力を与えていると主張した。
「条約は、双方に別々に条約の条項を執行するために武力を使用する権利を与えるものと理解されていたことは明らかだった……パナマは、米国が武力でこの中立体制を執行できることに同意した」と同氏は述べた。
連邦海事委員会のダニエル・マフェイ委員長も、委員会に対し、外国勢力がパナマ運河への米国のアクセスを遮断することは可能だが、中国のスパイがそうしようとしていると考える理由はないと示唆した。
「水路を封鎖するのは難しくない」とマフェイ委員長は述べた。「パナマ運河は、インフラの面で実際にはかなり脆弱だ。ここは要塞でも軍が強制する場所でもない」
共和党議員ほど中国の活動を厳しく非難しなかったものの、民主党議員らはパナマにおける米国の権益を守るという考えには賛成のようだった。
「パナマにある中国所有の港と運河への近さを懸念している。また、運河の近くにファーウェイや中国企業の中国機器が設置されていることも深く懸念している」とワシントン州選出の民主党上院議員マリア・カントウェル氏は述べた。
公聴会を終えて去った後、モンタナ州選出の共和党上院議員ティム・シーヒー氏はデイリー・シグナル紙に対し、国際水路の安全確保は米国経済を守るために不可欠だと語った。
「ジブラルタルであれ、マラッカ海峡であれ、パナマ運河であれ、世界経済全体がこれらの海洋の航行の自由の上に成り立っている」とシーヒー氏は述べた。
マーシャ・ブラックバーン上院議員(テネシー州共和党)も、デイリー・シグナル紙に宛てた書面声明で、中国の干渉から水路を守ることは国家安全保障上の最優先事項だと考えていると述べた。
「パナマ運河での中国企業の活動に対する中国共産党の影響は、国家安全保障上の大きな懸念だ」と同氏は述べた。