ルフトハンザとエールフランス、イスラエル情勢の緊迫化でベイルート便を運休

Lufthansa Beirut flights

出典 Pixabay
【Insider Paper】時事通信 2024年7月29日 午前5時49分
https://insiderpaper.com/lufthansa-halts-beirut-flights-as-israel-tensions-rise/
エールフランス航空(Air France)とドイツの航空会社グループ、ルフトハンザドイツは7月29日(月曜日)、イスラエルレバノンから発射されたロケット弾への報復を予告したことを受け、ベイルート便の運航を停止すると発表した。


ルフトハンザドイツ航空は、「現在の中東情勢」を理由に、8月5日までの運航を停止すると、同グループの広報担当者がAFP通信に語った。


一方、エールフランスとその格安航空会社トランサヴィア・フランスは、レバノンの「治安情勢」を理由に、7月29日(月曜日)と7月30日(火)ロイヤル・ヨルダン航空も運航停止を発表し、ベイルートへの定期便のうち少なくとも2便がキャンセルされた。


イスラエルは、隣国レバノンから発射されたロケット弾が7月27日(土曜日)にイスラエルに併合されたゴラン高原で12人の若者を殺害した後、報復すると発表した。


イスラエルは、レバノンのイランに支援されたヒズボラを非難したが、ヒズボラはこの攻撃とは「無関係」だと述べた。


この事件により、イスラエルとガザのハマスとの紛争が北のレバノンにまで拡大する恐れが高まった。


AFP通信のカメラマンによると、レバノン唯一の空港であるベイルート空港は7月29日(月曜日)、息苦しいほどの暑さの中、遅延便を心待ちにする家族連れなど、旅行者でごった返していたという。


シリア人とドイツ人の旅行者であるニスリーン・アル・フセインさんは、ベイルート空港に到着してデュッセルドルフ行きのフライトがキャンセルされたことを知った。


「別のフライトを探そうとしていますが、すべて満席かキャンセルになっています」と、子供と一緒に旅行していたフセインさんは語った。


2011年に内戦が勃発して以来、多くのシリア人がベイルートからのフライトを利用している。


シリア北部の都市アレッポに住むアフマド・アラファトさんは、AFP通信に、遅れているパリ便を家族とともに2時間待っていたと語った。


「フライトがキャンセルされたらどうしたらいいのかわからない。」


「暑い中、幼い子供を連れて、空席の少ない座席で長時間待つのは難しいだろう」


他の航空会社もテロを受け、フライトをキャンセルしたり、スケジュールを変更したりしている。


ギリシャの空港関係者がAFPに語ったところによると、エーゲ航空ベイルート便は7月28日(日曜日)の夜にキャンセルされた。


レバノンミドル・イースト航空は声明の中で、「(航空機の)保険リスク配分に関連する技術的理由」を理由に、7月28日(日曜日)と7月29日(月曜日)に多くのフライトをリスケジュールしたと述べた。


スイス航空やオーストリア航空を含むルフトハンザ・グループは、10月初旬にガザが始まって以来、同地域への旅行を繰り返し休止している。


イスラエル軍ヒズボラは、ガザでの戦争の引き金となった、レバノンのグループとパレスチナの同盟国ハマスによる10月7日のイスラエルへの攻撃後、国境を越えた銃撃戦を繰り広げている。


AFP通信の集計によると、国境を越えた暴力により、レバノンではこれまでに少なくとも529人が死亡した。


イスラエル側では、軍によると24人の民間人と22人の兵士が死亡している。