ハマス、停戦第1ラウンドに必要なイスラエル人質40人の所在を確認できず

FP/Getty Images 10月10日、ハマス武装勢力イスラエルのクファルアザにあるキブツを襲撃した後、銃弾の跡があり血で汚れたドアに残された鍵。

【ゼロヘッジ】タイラー・ダーデン著 2024年4月11日木曜日 - 午前01時25分

https://www.zerohedge.com/geopolitical/hamas-cant-locate-40-israeli-hostages-needed-1st-round-ceasefire
レバノンイスラエルの情報筋によると、ハマスが、人質を解放する前提条件として以前から要求していた軍隊の完全撤退ではなく、ガザ地区から徐々に自衛隊を撤退させるという取引の一部として、人質を解放することに前向きだという。

 

しかし、ハマスが4月10日(水曜日)に交渉担当者に明らかにした重大な複雑さによって、前進の可能性は妨げられている。

 

同グループは、停戦合意の第一段階を完了させるために必要な約40人のイスラエル人の人質の居場所を特定できないでいる。


ある安全保障関係者はCNNに対し、「ハマスイスラエルに対し、どの人質が生きたまま解放されるかを伝えられないこと、あるいは伝えようとしないことが、大きな障害になっている」と語った。

 

このことは、イスラエルの新聞『ハアレツ』が3月に報じた、ガザにいるイスラエル人の人質がまだ生きているのは60人から70人だとイスラエル当局が考えている、という事前報道を裏付ける可能性がある。

 

イスラエル国防総省によれば、ガザには合計134人の人質と遺体が拘束されている。

 

そのうち36人が軍によって殺害されたことが確認されており、そのうちの何人かは10月7日に遺体がガザ地区に運び込まれた。

 

生きている98人の人質のうち、10人は外国人(タイ人8人、ネパール人1人、メキシコとフランスの市民権を持つ男性1人)である。

 

現在、交渉官によって話し合われている40人の 行方不明の人質は、死亡しているかもしれないし、そうでないかもしれない。CNNが詳しく伝えているように、過去数ヶ月に及ぶ挽回戦は、人質を拘束している独房を別々に孤立させるのに役立っているようだ。

 

生きている約100人の人質の大半は、自衛隊の男性兵士か予備役と見られている。

ハマス側は後の段階で、より多くの高官の捕虜や戦争の恒久的な終結など、より重要な譲歩を交渉するために、彼らを利用しようとすると予想される。

 

10月7日に捕らえられた、あるいは殺された250人以上の人質は、ハマスのさまざまなメンバーや派閥、他の過激派グループ、ギャング、さらには家族によって分散されていると考えられている。

 

そのため、人質取引の第一段階が実施される前に、戦時下における後方支援という重要なハードルを越えなければならないかもしれない。

 

カタールが仲介する取引草案では、第一段階として、女性、高齢者、病人からなる40人の人質の解放が規定されていると言われている。これは最初の6週間の戦闘休止期間中に行われる。

 

しかし、CNNの情報筋によれば、現時点では、ハマスが「提案されたカテゴリーで40人に達することができないため、イスラエルは、兵士を含む若い男性の人質で最初の解放を埋めるようハマスに働きかけている」

 

人質の何人かは、近隣全体を壊滅させたイスラエルの容赦ない爆撃作戦によって殺された可能性がある。昨年12月には、3人のイスラエル人人質が、パレスチナ過激派と見間違えたイスラエル軍によって射殺されるという悲惨な事件が起きている。

 

ネタニヤフ首相率いるイスラエル指導部は、人質奪還よりもハマス討伐のための軍事作戦を優先していると、人質の家族から非難されている。