ウクライナが戦争に勝てると考える欧州人は10人に1人

2024年2月15日(木曜日)、ウクライナのハリコフ地方で、ロシアによるミサイル攻撃がアパートを直撃した現場を調査する消防士たち。(ハリコフ州知事Oleh Sunyiehubov Office/ via AP)

2024年2月22日【REMIX NEWS】著者 デネス・アルバート

https://rmx.news/european-union/only-1-in-10-europeans-believe-ukraine-can-win-the-war/

世論調査対象の大半は、戦争は妥協的解決で終わると考えている。


欧州外交問題評議会(ECFR)の調査によると、欧州人の過半数ウクライナの対ロシア戦争を支持しているものの、ウクライナが勝利できると考えているのは10人に1人で、紛争終結には「妥協的解決」が必要だと考えている人が過半数を占めた。

 

この回答は、1月に欧州連合EU)12カ国で実施されたオンライン調査の回答者17,023人から得られたものである。

 

研究者によると、この悲観的な見通しは、ウクライナへの新たな支援策に関する協議が議会で停滞し、ドナルド・トランプ前大統領がキエフへの軍事援助撤退を公約に掲げて巻き返しを図っている米国の政治状況に大きく起因しているという。

 

第二のトランプ大統領誕生への懸念が高まる中、ECFRによれば、欧州人の41%が現在のウクライナ支援の増額または維持を望んでいるが、米国の支援撤退を欧州が補うことを望んでいるのは5分の1に過ぎない。

 

一方、回答者の3分の1は、EUが支援を制限することを望んでいる。

 

この世論調査は、オーストリア、フランス、ドイツ、ギリシャハンガリー、イタリア、オランダ、ポーランドポルトガルルーマニア、スペイン、スウェーデンの回答者を対象に行われた。

 

調査対象者の平均で、ロシアが勝利すると考えているのはわずか19.5%だが、その半数(10%)だけがウクライナの勝利が有力だと考えている。この調査によると、戦争の最も可能性の高い結末は妥協的な解決だと考えている人は37%だった。

 

しかし、ハンガリー(64%)、ギリシャ(59%)、イタリア(52%)では、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領が検討を拒否しているような和解合意を受け入れるよう、同盟国がキエフに圧力をかけることを望む意見が多数を占めた。

 

ウクライナとヨーロッパの指導者たちは、プーチンが戦争疲れを利用するのを防ぐために、言葉を調整し、『永続的な平和』の意味を定義する必要がある」と、世論調査を委託したECFRの共同執筆者マーク・レナードは述べた。

 

世論調査によると、多くのヨーロッパ人が、ロシアのウクライナ戦争が自分たちにとって直接の関心事であるとの見方を強めており、33%が中東戦争よりも自国やヨーロッパ(29%)への影響が大きいと回答している(一方、両者とも反対の回答は5%)。

 

ECFRは、英国の政治学者マーク・レナードが2007年に設立した汎欧州政治シンクタンクで、ベルリンに本部を置き、ロンドン、マドリード、パリ、ローマ、ワルシャワ、ソフィアに事務所がある。