バイデンはイランを抑止するのか、それともイスラエルを抑止するのか?

Lebanon border (Daniel Carde / Getty)

BreitBart】2023年10月20日 ジョエル・B・ポラック著

https://www.breitbart.com/middle-east/2023/10/20/israelis-wonder-is-biden-deterring-iran-or-deterring-israel/

 

イスラエル人の中には、バイデンはイランが支援するヒズボラレバノンから攻撃するのを抑止したいのだろうか、それともイスラエルが先に攻撃するのを抑止したいのだろうか、と考えている者もいる。

 

イスラエルエルサレム - ジョー・バイデン大統領が2隻の空母を地中海東部に配備することを決めたのは、イランに支援されたヒズボラのテロリストがレバノンからイスラエルを攻撃するのを抑止するためなのか、それともイスラエルが先に攻撃するのを抑止するためなのか、イスラエル国民は疑問を抱いている。

 

イスラエルレバノンの国境沿いは緊張が高まっている。ヒズボラは数カ月にわたって、2006年に前回の紛争を終結させた国連決議1701号に違反し、非武装地帯のリタニ川以南の国境フェンス沿いをパトロールしている。

 

ハマスが10月7日(土曜)にガザからテロ攻撃を開始して以来、ヒズボライスラエルの駐屯地や民間人の町に対戦車ミサイルを撃ち続けており、毎日死傷者が出ている。

 

イスラエルは、ガザのハマスとの戦いに集中したいのだろうが、レバノンの攻撃やテロリストの侵入未遂は、イスラエルが大規模に対応する十分な正当性を与えている。これまでのところ、イスラエルは攻撃されたときに応戦することにとどまっている。

 

イスラエル国内では、レバノン国境での軍の自制、そしてガザへの地上侵攻の遅れは、アメリカの圧力によるものだという見方が強まっている。

 

バイデンは、203人のハマスの捕虜のうち2人のアメリカ人が金曜日に解放された後、イスラエルはさらなる人質の解放を遅らせるべきかどうかという記者の質問に「イエス」と答えた。ホワイトハウスは後に、バイデンはその質問を正しく聞いていなかったと述べた。

 

アメリカは2隻の空母(アイゼンハワーとフォード)を地中海東部に派遣しており、バイデン自身もイランに対し、ヒズボラを使って第二戦線を開けないよう警告している(「するな」)。

 

しかし、パレスチナ市民への懸念の中で、ガザ侵攻を行わないようにとのヨーロッパからの圧力が強まっていることを考慮すると、バイデン政権は、ヒズボラに対応するイスラエルの努力を複雑にするために、空母を利用しようとしているのではないかと考えるイスラエル人もいる。

 

米国の対レバノン政策はイスラエル国内で物議を醸している。トランプ政権もバイデン政権も、ヒズボラが支配する政府に悪用されないという保障措置なしに、レバノンに援助を送ってきた。

 

バイデン政権はまた、ヒズボラが損をすればイスラエルを攻撃する可能性が低くなるという理由で、レバノンに貴重な海底天然ガスの埋蔵量を与える取引に署名するようイスラエルに圧力をかけた。当時の批評家たちは、この取引はテロリストの脅威に屈服したものだと非難した。

 

その背景には、ヒズボライスラエルで通常の生活を妨害していることがある。イスラエルの一部の人々は、バイデンがイスラエルを守り、イランが戦争をエスカレートさせるのを防ごうとしているのか、それともアメリカが失敗したレバノン政策を救おうとしているのか、疑問を呈している。