【America First Report】デイリー・コーラー・ニュース財団
ミカエラ・バロー 著 2023年10月13日
CIAは9月下旬から10月上旬にかけて、ガザからの暴力に関する漠然とした警告を含む分析を行ったが、その数日後にハマス過激派が起こしたイスラエルへの大規模な攻撃は予測していなかった、とニューヨーク・タイムズ紙が報じた。
アナリストたちは、最近ガザで抗議デモが頻発し、それが暴力に発展する可能性がある中で、CIAとパートナー機関が収集した情報を使ってレポートを書いた、とNY紙は情報に詳しい関係者の話を引用して報じた。しかし、CIAはここ数年、ガザ地区を他の脅威と比較して優先順位付けしていない。
NYTによると、米情報機関の年次脅威報告書にガザが最後に登場したのは2013年だった。ハマスが登場したのは2017年以来だ。
9月28日付のある報告書は、ガザの大部分を支配するテロ組織ハマスが、数日間に渡ってイスラエルにロケット弾を打ち込む可能性があると結論づけていた、とNYTは報じている。10月5日付の別の報告書は、その分析に磨きをかけている。
NYTによれば、10月5日付のものは、CIAが議会や政策決定者に配布する通常の情報報告書に掲載されたが、高官には届かなかったという。緊急性がないと判断されたのだ。イスラエルとガザの国境はしばしば暴力的になる。
パレスチナの暴力の可能性が浮き沈みする中で、過去1年間に多くの同様の報告書がまとめられた、と当局者はNYTに語った。報告書がまとめられる前の数ヶ月間、イスラエル軍とパレスチナ武装勢力の衝突はエスカレートしていた。
最近のCIAの報告によると、ガザ地区の経済状況の悪化と、イスラエルによる国境通過制限に対する不満の高まりが、国境を越えてイスラエルに侵入する攻撃の引き金になる可能性があるという。
ハマスによると、10月5日にイスラエル軍との小競り合いで2人の戦闘員が死亡したという。
CIAとホワイトハウスは、機密文書に関するNYTへのコメントを拒否した。
NYTによれば、いずれの報告書もイスラエルへの地上・空中侵攻を警告しておらず、ましてや10月7日(土曜日)の侵攻の規模を警告していない。
イスラエル当局と証拠書類によれば、少なくとも1500人のハマス過激派とパレスチナ人支持者が、ロケット攻撃の後、武器を持ち、民間人を狙ってイスラエルに流れ込んだ。
アメリカもイスラエルの諜報機関も、この大規模な攻撃を予期していなかったようだ。
彼らがどのように、またなぜ、準備の可能性のある証拠を見逃したり、割り引いたりしたのかは不明である。