ドイツ、2026年から5Gネットワークでの中国製部品使用禁止を検討

Germany weighs barring Chinese parts in 5G networks from 2026: govt sources

政府筋出典 Pixabay

【Insider Paper】時事通信2023年9月20日 13時20分

https://insiderpaper.com/germany-barring-chinese-parts-in-5g-networks-from-2026/

 

ドイツは2026年から、5Gネットワークにおける中国メーカー、華為技術(ファーウェイ、Huawei)と中興通訊(ZTE)製の部品の使用禁止を検討していると、政府筋が9月20日(水曜)、AFP通信に語った。

 

 

政府の提案によると、2026年1月1日以降、中国製部品は同国の「コアネットワーク」から除外されるという。

 

 

 

政府はまた、ドイツの「アクセス・トランスポート・ネットワーク」において、ファーウェイとZTE製の部品の段階的な排除を開始したいとしている。

 

 

この禁止措置は、新しい部品だけでなく、すでに設置されている部品にも適用されるという。

 

 

AFP通信が見た内務省の文書草案によると、ドイツテレコムボーダフォンテレフォニカが運営するドイツの5Gモバイルネットワークの変更は、「安全保障政策上、ドイツ政府にとって重要性が高い」。

 

 

文書によれば、ドイツはファーウェイとZTEに「構造的に大きく依存している」ため、「緊急に対策を講じる必要がある」という。

 

 

中国製部品の即時全面禁止は、「安全保障上の懸念を十分に考慮」したものだが、「ネットワーク運用にかなりの制限」をもたらすことになるだろう、と同文書は述べている。

 

 

文書草案によれば、この計画は、オラフ・ショルツ首相が7月に発表した、中国との関係を「脱リスク化」するというドイツの戦略の一環である。

 

 

ドイツは7月、最大の貿易相手国である、より「自己主張の強い」中国に対する新戦略をまとめた64ページの文書を発表した。

 

 

この文書では、EU最大の経済大国であるドイツの中国に対するスタンスを、「パートナー、競争相手、そしてシステム上のライバル」として、競合する利害のバランスを取るよう求めている。

 

 

「将来的には、重要な依存関係を減らしていきたい」とショルツは戦略を発表した際に述べ、ベルリンは「変化し、より主張するようになった中国に反応した」と付け加えた。

 

ファーウェイは5G技術のリーディング・プロバイダーだが、米国主導のキャンペーンによって欧米市場への浸透は制限されており、中国が同社のネットワーク製品を経由するデータに密かにアクセスする危険性が浮き彫りになっている。

 

 

EU諸国は、EUのデータ保護法に準拠していない可能性のあるファーウェイやその他の非EUベンダーの技術を使用することへの警戒を強めている。

 

 

EUの執行機関である欧州委員会は6月、ファーウェイとZTEはEUにとってリスクであるとし、EU加盟国に対し、モバイルネットワークから同社の機器を排除するよう求めた。

 

 

同委員会はまた、両社が提供するサービスの利用を停止するとも述べた。

 

 

ファーウェイは声明で、欧州委員会の代表者のコメントに「強く反対し、同意しない」と述べ、両社を制限する動きを非難した。

 

 

欧州委員会の発表は、厳格な5G規則を導入してから3年後に行われたが、いかなるサプライヤーも全面的に禁止することは含まれておらず、ファーウェイの名前も挙げられていない。

 

 

EUは北京との関係を維持し、気候変動など重要な問題での協力を確保したいと考えているが、今回の動きは、米国からの長年にわたる圧力を受け、中国に対してより厳しい一線を画すものである。

 

 

ワシントンは昨年、ファーウェイやZTEを含む中国企業の通信機器の輸入や販売を禁止した。

 

 

2020年夏の英国に続き、スウェーデンは欧州で2番目、EUでは初めて、5Gモバイル・ネットワークの運用に必要なネットワーク・インフラのほぼ全てからファーウェイを明確に禁止した国となった。

 

 

北京は当時、スウェーデン郵電公社(PTS)の決定は、北欧諸国の中国企業に「結果」をもたらす可能性があると警告した。