イスラエルの司法改革とアラブ系住民の犯罪率上昇に憤慨するデモ参加者たち
2023年8月26日、テルアビブでイスラエル政府の司法改革案に反対するデモで旗やプラカードを掲げるデモ参加者。© Jack Guez / AFP
【RT】2023年8月29日
https://www.rt.com/news/581921-israel-protests-judicial-reform/
数千人のイスラエル国民が8月27日(土曜日)の夕方、ベンヤミン・ネタニヤフ首相に反対するデモに参加した。
ここ数カ月と同様、抗議デモはテルアビブ、西エルサレム、ハイファ、その他いくつかの都市を巻き込み、イスラエル全土を襲った。
『タイムズ・オブ・イスラエル』紙によると、テルアビブでの集会だけで約10万人が参加したという。
集会には、アイザック・ヘルツォグ大統領の邸宅前での数千人のデモや、ベンヤミン・ネタニヤフ首相の自宅前での多くのデモも含まれていた。
ソーシャルメディアに流れたビデオや写真には、旗を振り、太鼓を叩くデモ参加者でイスラエルの通りが埋め尽くされている様子が写っている。
「悪の顔」と書かれたネタニヤフ首相の写真を掲げた看板もあった。
イスラエル人はまた、国内最大の少数民族であるアラブ系住民の犯罪率の急上昇に抗議するため、街頭に繰り出した。
ユダヤ人とアラブ人の非営利団体「アブラハム・イニシアティブズ」によると、2023年に入ってから、イスラエルでは157人のアラブ人が殺害された。
テルアビブでの集会で、ティラ市のマムーン・アブド・アル・ヘイ市長は、イスラエル政府の無策を非難した。
「私たちの通りに血が流れているのに、イスラエル政府は何をしているのか。警察を解体し、教育に充てられるはずの予算を止めるのです」と彼は言い、アラブ人コミュニティは長い間差別に苦しんできたと付け加えた。
一方、争点となっている司法改革は1月に初めて発表されたもので、立法府や行政府に不利な判決を下す最高裁の権限を制限することを目的としている。
この改革は国民の激しい反発を招き、反対派は民主主義への攻撃だと主張している。
全国的な抗議行動に直面して法案の提出は延期されたが、先月イスラエル議会はネタニヤフ首相の改革パッケージの最初の部分を可決した。