赤十字連盟長が退任

     

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【Insider Paper】AFP=時事 2023年6月22日 11時37分

https://insiderpaper.com/red-cross-federation-chief-stepping-down-report/


世界最大の人道支援ネットワークである赤十字連盟のトップが、ローマ・プライドイベントをめぐるイタリアでの騒動を受け、退任することが6月22日(木曜)、広報担当者の話で明らかになった。

 

 

フランチェスコ・ロッカ氏は、3月以来ローマを含むラツィオ州の右派政権を率いてきたイタリアでの論争を受け、国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)の代表を退任する。

 

 

今月初め、ラツィオ州政府は、6月10日のローマ・プライドは政治的すぎるとして、そのスポンサーを辞退した。

 

ロッカ氏は、IFRCの評判に影響を与えるような形で、ラツィオ州の会長としての決定が利用される可能性を避けるために辞任を決意したと述べた。

 

 

191の国別協会とIFRC事務局に宛てた書簡の中で、ロッカ氏は「大きな悲しみをもって」、辞任の決断は「私たちの組織と私たちが奉仕する人々を守りたいという私の願いに駆られた、慎重で痛みを伴う反省」の末に下した「非常に困難なもの」であったと述べた。

 

 

ローマ・プライドに関連する最近の出来事から、彼は「基本的な原則と価値観に常に沿っているにもかかわらず、私がとった一つひとつの決断や行動が、善意であれ悪意であれ、いかに利用され、私たちの愛するIFRCの評判を危うくする危険性があるか」を考えさせられたという。

 

また、ラツィオでの仕事が増えているため、2つの仕事を両立させるのが難しくなっているとも述べた。

 

IFRCの会長職は無報酬の自発的な役割であるため、会長は通常、他のキャリアや役職を持ちながらそのポストに就いている。

 

ロッカ会長は、後任が決まるまでジュネーブに本部を置くIFRCの責任者として留任する。

 

IFRCのスポークスマンがAFP通信に語った。

「彼は臨時総会を招集し、この総会の終了をもって辞任する。総会の日程は今後数週間以内に決定されるはずだ」と付け加えた。

 

辞任はスイスのATS通信が最初に報じた。

 

 

 

■■ ローマでの騒動

 


IFRCは、世界中で1600万人以上のボランティアを集め、災害や健康上の緊急事態の前、中、後に行動し、弱い立場にある人々のニーズを満たす手助けをしている。

 

57歳のロッカは2017年にIFRCの会長に就任し、2022年に再選された。

 

ローマ・プライドのスポンサーにならないという決定について、ロッカはラツィオの会長として、この地域の名前は「違法行為の促進を目的とする行為を支援するために使用することはできないし、今後も使用することはない」と述べていた。

 

 

ローマ・プライド2023のテーマは「クィー・レジステンツァ」であった。

 

ジョルジア・メローニ首相の強権的な政権が10月に発足して以来、イタリアのLGBTQコミュニティに対する「複数の攻撃」と呼ばれるものを、運動家たちは非難してきた。

 

ロッカは、伝統的な家族の価値観の擁護を掲げるメローニ首相の連立政権の支持を受けてラツィオ州で当選した。

 

同首相の極右政党であるイタリアの兄弟は、代理母を探すために外国に行くイタリア人を含め、イタリアの代理出産禁止を拡大する法律を提案している。

 

ラツィオ州は、同性カップルが養子を迎える権利や不妊治療を受ける権利、代理出産の合法化などを求めるローマ・プライドの声明は、スポンサーシップの「条件に違反する」と述べた。

 

左翼のロベルト・グアルティエリ・ローマ市長は、この決定を非難し、市当局は後援を維持すると述べた。