モスクワでは、組織の本部をスイスまたはオーストリアに移転することを希望している。
ニューヨークのスカイラインの中にある国連本部(C)の全景。© AFP / エド・ジョーンズ
【RT】2023年4月25日
https://www.rt.com/news/575302-un-us-austria-switzerland/
ロシア外務省の高官であるピョートル・イリイチェフ氏によると、国連加盟国は、主に財政的な制約から、国連本部をニューヨークから移転することに反対しているという。
「ロシアはもちろん、ジュネーブやウィーンのような、より中立的な場所に国連本部を移転させたいと考えているが、多くの加盟国はニューヨークを離れたがらない」と、同省の国際組織局を率いるイリイチェフ氏は4月24日(月曜日)に語った。
外交官によれば、各国政府が米国最大の都市を離れたがらない理由は「いろいろある」というが、そのひとつが「不動産を持っているから」だという。
2つの(国連)ミッションを維持するのは難しいので、すべてをニューヨークに置いているのだ。金融や経済的な側面が強いのである。
ロシアは、国連本部を、1951年の国際機関の設立以来置かれているニューヨークから移転することを「考えている」と、彼は言った。
イリイチョフ氏は、「オーストリア人とスイス人は、アメリカ人と比べてより中立的だ」と述べた。
国連はニューヨークにある本部のほか、ジュネーブ、ウィーン、ケニアの首都ナイロビに事務所を構えている。
セルゲイ・ラブロフ外相が率いるロシア代表団は、4月24日(月曜日)と4月25日(火曜日)にニューヨークで開かれた国連安全保障理事会(UNSC)の会合に出席するため、米国のビザを取得するのに苦労した。
同国のジャーナリストは、何の説明もなく、米国当局から米国への入国許可を完全に拒否された。
ラブロフは、アメリカのこのような行動は国連のホスト国にふさわしくないと主張した。
アメリカは「ひやひやした」だけだと指摘し、一方で、この動きをモスクワが放置することはないと約束した。
現在国連安保理の議長国を務めるロシアは、今週ニューヨークでいくつかの「主要なニュース速報イベント」を計画しており、同国の記者団を参加させないことは完全に容認できないと、ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務副大臣が述べた。
4月24日(月曜日)に国連本部を別の国に移転する可能性について質問されたクレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は、「追加の思考、追加のアナリストの問題だ」と答えた。