欧州の深刻な干ばつは「悪化」している。EUの専門家

               

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【Insider Paper】AFPA 2022年8月22日

https://insiderpaper.com/severe-drought-in-europe-is-worsening-eu-experts/

 

 

欧州の広範囲を襲っている深刻な干ばつは「悪化」しており、雨が一部の地域を助ける一方で、それに伴う雷雨が独自の被害をもたらしていると、EUの研究者が月曜日(8月22日)の報告書で発表した。

 

 

 

欧州連合EU)の世界干ばつ観測所(GDO)による最新の月次分析では、5月以降の相次ぐ熱波と「持続的な降雨不足」による土壌乾燥の進行の危険性が強調された。

 

 

EUのほぼ半分の領土が干ばつのリスクにさらされているという前回の報告書での警告を維持し、河川の萎縮や水源の減少が発電所でのエネルギー生成や作物の減少に影響を与えていることを指摘した。

 

 

「最近の降水量(8月中旬)により、欧州の一部の地域では干ばつ状態が緩和された可能性がある。しかし、いくつかの地域では、それに伴う雷雨が損害や損失をもたらし、降水による有益な効果を制限した可能性がある」と述べている。

 

 

EUの地中海沿岸地域は、11月まで「例年より暖かく、乾燥した状況」が続くと予想される、としている。

 

 

過去3ヶ月間、降雨の「異常」に見舞われた地域は、ポルトガル、スペイン、南フランス、中央イタリア、スイス、南ドイツ、ウクライナの多くの部分を含んでいた。

 

 

GDOは、8月から10月にかけてヨーロッパの一部で通常レベルの雨が降る可能性があるが、「半年以上蓄積された不足分を完全に回復するには十分ではないかもしれない」と述べている。

 

 

スペイン、ポルトガルクロアチアの一部では「通常より乾燥した天候」が続く可能性があるが、アルプスの乾燥状態は緩和されそうだという。

 

 

同報告書によると、ヨーロッパを襲う熱波に関連する大気の状態は、5月、6月、7月にかけて1950年以来最も高くなったという。