【米】需要増と原油価格の高騰で航空運賃が50%近くも高騰

Image: Increased demand and inflated oil prices cause airfares to surge by nearly 50%

【Natural News】2022年6月5日(日) by: アルセニオ・トレド

https://www.naturalnews.com/2022-06-05-increased-demand-oil-prices-cause-airfares-surge.html#

 

夏の旅行シーズンに向けて多くのアメリカ人が空を飛ぶ中、需要や運航コストの上昇、原油価格の高騰により、航空運賃の高騰に対処する必要に迫られている。

 

アメリカ国内の3大航空会社、アメリカン航空デルタ航空ユナイテッド航空の航空運賃は、5月23日までの1週間で前年同期比50%近くも上昇している。

 

前月比では、これ以上ないほどの高騰である。

4月の航空運賃は3月に比べて18.6%高騰し、3月の航空運賃は10.7%上昇した。

 

航空運賃は、1978年に連邦政府が航空業界の規制を緩和したことで、航空業界が急速に拡大し、自動車や電車・バスなどの公共交通機関を使わず、飛行機で目的地に向かうアメリカ人が増えて以来、過去40年間下がり続けている。

 

この10年間は、大不況の影響を受け、航空券価格の下落傾向は横ばいになりました。今回、約半世紀ぶりに再び航空運賃が上昇に転じている。

 

運輸統計局はまだ今年上半期のデータを発表していないが、市場アナリストの推定では、1月以降33%から40%の値上がりがあったとされている。

 

これは、チケットの平均価格が、よくて8年ぶりの高値の430ドル、悪くても22年ぶりの高値の460ドルに上昇したことを意味する。

 


■■ 航空運賃高騰の主な要因はインフレと需要

 

航空業界のコンサルティング会社R.W.Mann & Companyのオーナーであるロバート・マン氏は、航空運賃の上昇は「すべて航空座席の供給と需要に基づいている」と指摘する。フライトを探す人よりも座席数が少ないので、これが航空運賃の高騰を一部説明している。

 

「コスト圧力はあるが、それは通常、航空会社のマージンから出るものだ」とマンは言った。

 

Mastercard Economics Instituteのレポートによると、ますます多くのアメリカ人が国内線や国際線を予約していることがわかる。フライトが満席になる速度は、武漢コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック以前にはなかったことだ。

 

今年の4月末までに、フライトの予約はパンデミック前と比較して25%増加した。5月はまだデータが来ていないが、さらに上昇していると思われる。

 

航空運賃の上昇要因としては、他にジェット燃料の価格高騰がある。ジョー・バイデン大統領政権がアメリカの石油供給量を増やせないことが航空業界に影響を与え始め、ジェット燃料の価格は前年比116%も上昇している。

 

人件費やその他の運営費の高騰も、航空運賃を上昇させている。マスターカードによると、航空業界の賃金と給料は、全収入の22パーセントにまで上昇している。着陸料、整備費、修理費など他の運営費も高騰している。

 

航空会社もまた、COVID-19の大流行によって業界に課された経済的制約の影響から回復するのに苦労している。パンデミックの期間中、旅行はほとんどなくなり、ほとんどの大手航空会社は労働力の大幅な縮小を余儀なくされ、今日のような人員不足に陥っている。

 

 

マン氏は、多くの航空会社が、海外へ向かう乗客に対する出発前の検査要件など、COVID-19の制限事項のように、運営コストを上昇させ続ける運営上の問題をまだ解決していないと指摘しています。

 

「長距離国際線の大型機の中には、まだ完全に配備されていないものや、まだ利用できないものもあります」とマン氏。

 

「だから、キャパシティが圧迫され、需要に余剰が生じ、それが価格上昇の理由だ。単に需要が供給を上回ったことに市場が反応しているに過ぎない。」

 

また、夏場の航空運賃は、他の時期に比べておよそ30%上昇することも珍しくはないという。しかし、これは航空運賃の上昇の一部を説明するに過ぎないだろう。