英国人、「安い」海外生活を求めて逃亡

英国の税金と物価上昇で移住への関心が1,000%上昇、弁護士やファイナンシャル・アドバイザーがメディアに語った。

 

  

  © Getty Images / Sebastian Figg

 

海外移住を目指す専門家によると、生活費の劇的な上昇により、多くの英国人が英国を離れることを検討しているという。海外移住に関するGoogle検索は4月に1,000%増加し、アメリカ、カナダ、オーストラリアがトップ3に入っている。

 

テレグラフ紙は、この驚くべき傾向を5月6日(金曜日)に初めて報じ、移住願望の原因を「エネルギー価格の高騰とインフレの進行が家計を圧迫していることによる生活費の圧迫」にあるとした。

 

同紙は、増税とインフレの組み合わせを非難している。インフレは3月に公式に7%に達し、イングランド銀行は今年中に10%に達する可能性があると警告している。また、エネルギーや家庭用品の価格も高騰している。

 

人々はあらゆるものにもっと多くのお金を払うようになり、悪いニュースの集大成のようなもの。欧州に駐在する英国人に財務アドバイスを提供するBlevins Franks社のJason Porter氏は、「人々は新しいスタートを切る必要があると考え、海外の方がずっと安く生活できると知っているのです」と語っている。

 

ロンドンの移民弁護士リース・エドワーズの調査によると、海外移住の方法に関する検索が1000倍も急増している。オーストラリアのビザに関する問い合わせだけでも、670%増加したという。


「英国国民は、パンデミック以来、生活費の緩やかな上昇に直面しており、それがここ数ヶ月で非常に増幅されている」と、デイリー・メール紙がこの報告について問い合わせたとき、レイス・エドワーズ社のアマール・アリ氏は語った。

 

英国人が移住したい国のトップは米国で、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドがそれに続く。非英語圏のスペインやフランスも、生活費が安いという理由で上位6位に入っている。

 

Daily Mailが引用したLivingcostの分析によると、米国の平均的な税引き後給与は2ヶ月分の生活費をカバーできるのに対し、英国は1.6ヶ月分だそうです。Numbeoによると、4月のユーロ圏のインフレ率は7.5%だったが、それでもフランスでの生活費は6%安く、スペインは18%以上安い。