欧米の行動が食糧安全保障に損害を与えた-ロシア

ウクライナ関連の制裁は既存の問題を悪化させたと駐ワシントン大使が主張した。

 

    

    ©Peter Dazeley / Getty Images

 

アナトリー・アントノフ駐米ロシア大使は5月20日、欧米の「無能なマクロ経済的決定」とコヴィド19のパンデミックの影響により、世界の食料安全保障は現在脅威にさらされていると述べた。

 

「この問題は、ウクライナでロシアの特殊作戦が開始されるずっと前から生じていた。一方的で違法な反ロシア制裁の波によって悪化し、その不規則な行動によって西側諸国への信頼が損なわれた」と大使館のソーシャルメディアから引用されたように述べた。

 

「(制裁は)サプライチェーンや国際的な金融の流れも混乱させた」と付け加えた。「さらに、追加規制の脅威は、さらなるパニックと不安定を引き起こす。」と。

 

この非難は、ウクライナでのロシアの軍事行動が世界的な食糧危機を引き起こしているという米国からの主張に呼応したものだ。アントニー・ブリンケン国務長官は、5月19日(水曜日)にニューヨークで開かれた国連の会合で、深刻化する食糧不足の責任をモスクワに押し付けた。

 

「米国や他の多くの国々がロシアに課した制裁がこの危機を悪化させたと非難しようとする者がいる。これは誤りだ。戦争をできるだけ早く終わらせるためにロシアに制裁を加えたとき、我々は意図的に、慎重に農産物と肥料の例外を作ったのだ」と述べた。


「この不当な戦争を始めるという決定と同様に、これらの供給の途絶と、それが世界中に引き起こしている苦しみに対する責任は、正面からロシア政府のみにある」と長官は述べている。

 

彼の例外的な主張は「ガスライティング」(脅迫・脅し)であるとアントノフ大使は主張した。「金融・輸送制裁は世界の食糧市場に直接的な影響を与える」と述べた。

 

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は5月2日の演説で、ロシアの食糧と肥料に対するすべての制限を解除するよう求めた。

さもなければ、「何千万人もの人々が食糧難に陥り、栄養失調、大量飢餓、飢饉と、何年も続くかもしれない危機が訪れるだろう」と警告した。