世界のワクチン需要は激減。アフリカ人はワクチンを打つことに興味がない。

   

写真提供:Mat Napo

【フリーウエストメディア】2022年5月14日

https://freewestmedia.com/2022/05/14/global-demand-for-vaccines-drops-sharply/

 

中国のバイオテクノロジー企業Kexing Holdingsは、科興(シノバック)の中国製ワクチンを販売して大儲けしてきた。しかし数日前、ボーナスの支給が差し止められ、従業員のほとんどが解雇されたことが明らかになった。中国製ワクチン(シノバック、シノファーム、カンシノ)の輸出は、4月に2021年9月より97%減少した。

 

中国のCaitong Newsは、Kexingの従業員の話を引用して、同社が昨年820億元(約116億ユーロ)の利益を上げたと報じた。同時に、昨年度の年末賞与の支給を「延期」することを発表した。

 

その直後、科興は突然、大規模なレイオフを発表した。ケーシン社の関係者によると、同社はスタッフに「自ら退職して無期限の退職金をもらうか、無期限の休暇をとるか」という2つの選択肢を与えたという。後者の場合、北京の最低賃金の80%を補償金として支給する。

 

報道によると、科興(シノバック)はすでにスタッフの7割まで解雇しているという。今年4月にレイオフの最後の波が終わると、その後、4月25日に残った従業員に年末ボーナスが配布された。

今回の解雇について、ケーシンは何の声明も正当化も発表していない。しかし、日本のマスコミ報道によると、中国のワクチン輸出は激減している。


このように、日経アジアはユニセフを引用して、中国のシノファーム、シノバック、カンシノの3社が製造するCovid‐19のワクチンが今年4月に合計678万回分輸出されたと報じている。2021年9月の輸出ピーク時に比べ、97%減少している。

 

■■ 他のCovid‐19ワクチン接種も輸出が大量に減少

今年に入り、世界のワクチン需要は激減している。オミクロン変種に効果がなく、中国製ワクチンの輸出が激減しているだけではない。

 

モデルナ、ファイザーのmRNA製剤の輸出も、昨年9月に比べ、それぞれ57%、71%減少しているという。それでもファイザーの輸出量は、中国企業3社の合計の8倍に達している。

 

南アフリカでは、注文がないため、ワクチンの生産が止まっている。例えば南アフリカでは、ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンを自社で充填生産し、「アスペノバックス」という名称で販売している製薬会社アスペンが、「注文がない」と報告した。

 

南アフリカでのワクチン生産は終了せざるを得ないと懸念される。需要がないのだ。この数週間、一度も注文が入っていない」とドイツの日刊紙『Süddeutsche Zeitung』は報じている。

 

アフリカの保健当局(アフリカ疾病管理予防センター)の責任者は、「同社が実際にジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンの製造を中止するリスクは非常に高い」と、この報道で述べている。

アフリカでは人口の約12%しか2回ワクチンを接種していない。アフリカに出荷されたワクチン量の約40パーセントが使われていない。

 

高所得国から寄付された無料のCovid-19ワクチンの供給過多が、アスペンが市場で埋めるはずだったギャップを埋めていたのだ。ドイツの日刊紙『Tagesanzeiger』によれば、数百万本のバイオテックワクチンが6月に廃棄される予定だという。

 

アフリカの比較的若い人口は、コロナの影響をほとんど受けず、マラリアや差し迫った飢餓のカタストロフィーなど、全く別の課題に直面している。

飢餓やマラリアの脅威は、毎年何百万人もの人々に影響を与え、何十万人もの命を奪っていることを考えると、コロナウイルスに関するメディアのヒステリーが起こる余地はない。