お隣の子が手伝ってくれた

今日も夕方、旦那と畑作業に精を出していたら、お隣の韓国人の小学3年生のポール君がやってきた。韓国人の名前は覚えられにくいので(韓国人に限らず)こっちでは通称用に英語名を付けている人が結構いる。ポール君も本名ではなく英語名だ。小学校5年生のお姉ちゃんはルーシーという。

どうもポール君は私たちが畑作を始めたころからすごく興味津々だったらしい。お母さんのチョウさんが言っていた。私たちが植えたカンコン(空芯菜)の芽が出てきているので、ポール君もそれを見て感動していた。彼はショベルや鍬を持っていろいろ手伝ってくれた。地面が固いしなかなか小学生には大変な作業なので手こずっていたが、こういう作業を一緒にするのはいいことだ。“植えたいものがあったら、ここに植えたらいいから種持っておいでよ”と言っておいた。自分で植えた作物を育てる感動は大きいと思う。

こちらフィリピンではボホール島のような田舎でも、幼稚園から大学まで英語で教育が行われ、国語以外の時間は、公立でも私立でも全科目を英語で勉強するのだ。つまり英語の時間だけ英語を勉強しているのではない。英語の授業は日本と同じく自国の先生が教え、文法やライティングが中心で、会話の練習などをロールプレイするわけでもないそうだ。高校(日本では中学)の最初辺りでお馴染みの"This is a pen."を習うのも日本と同じらしい。

もちろん休み時間やオフのときは子どもたち同士は現地語で話すが(やっぱり同国人同士なら母語のほうが話しやすいから)、授業中は例外を除いて英語のみで会話することになっている。
だからフィリピン人は高校ぐらいまで出た人なら英語含め3つの言葉が使える。外国人となるとそれに加えて両親の母語も取得できる(両親が教えればだが)ので、4つか5つ話せる可能性がある。ヨーロッパ人のようである。

ポール君も英語が上手で、英語じゃうまく話せないとかいいつつも積極的にガンガン話してくる。学校以外にもネイティブの英語家庭教師も付けているので、将来は3-4か国語が操れる人になっていることだろう。うーん、うらやましい。今は私とトントン(?)でも、きっとすぐに抜かれてしまうよね。
まぁ語学というだけではなく、ポール君たち姉弟も人懐こく礼儀正しくとてもいい子たちだ。こっちの環境は陰湿さがないし、競争社会でもないし、自然にも触れられて子どもが子どもらしく育つことができる土壌が揃っていると思う。子どもの数もすごく多いので遊び相手も多いことだろう。そういうことこそが子どもには大事なことだと私は思う。小さい頃から勉強のための勉強をして、いい大学へ入って条件の良い就職先を見つけるためだけに知恵の伴っていない知識を詰め込ませるブロイラー教育なんて百害あって一利なしだと思う。

さて、明日のポットラックパーティのために、明日作ろうかなと思っている料理の予行演習を今日の晩御飯でちょっとしておいた。土鍋があるので炊き込みご飯を土鍋ごと持っていこうと思うのだが、和風ダシはもう放射能汚染で使えない(それ以前にこっちでは入手もできないが)ので、鶏スープを大量に取って、それでかやくご飯っぽいのを作ってみた。私たちにはとても美味しかったが果たしてよその国の人には……?!
しかしこっちの鶏スープは本当に美味しい。私は化学調味料を使わないので、本当に塩だけでもすごいうまいのだ。あとは、トマトの鍋みたいなのをこれまたストウブ鍋でそのまま持っていこうと思うのだ。

近所の道に猫が座っていた。