新たな「鉄のカーテン」の向こう側:スロバキアのフィコ首相がモスクワを訪問し、プーチン大統領と会談し、欧州の緊張状態とロシアの天然ガス供給について協議

スロバキアのロベルト・フィコ首相とロシアのウラジーミル・プーチン大統領。

ゲートウェイパンディット】ポール・セラン著 2024年12月20日4:40 pm

https://www.thegatewaypundit.com/2024/12/behind-new-iron-curtain-slovak-pm-fico-goes/

スロバキアのロベルト・フィコ首相が、欧州の緊迫した情勢とロシアの天然ガス供給の将来について協議するため、ウラジーミル・プーチン大統領と会談するという重要な外交的動きがあった。

 

西側諸国を完全に隔てる新たな「鉄のカーテン」が、EUおよびNATO加盟国によって再び突破された。


ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相が、欧州諸国の同僚たちの猛反発を押し切ってロシアに平和使節団を派遣したのに続き、今度はスロバキアのロベルト・フィコ首相がモスクワを訪問する番となった。

 

この訪問は、EUの指導者にとっては珍しい出来事である。2022年のウクライナ戦争勃発直後、フィコ首相がウクライナ大統領のヴォロディミール・ゼレンスキー氏から、NATOへの投票を促すために5億ユーロの賄賂を贈ろうとしたと非難した直後の出来事である。

 

■動画:フィコ首相は本日、ロシア大統領のウラジーミル・プーチン氏とクレムリンで会談した。

https://twitter.com/i/status/1870873047588073698

 

速報:ロシアのプーチン大統領がモスクワでスロバキアのロベルト・フィコ首相と会談。

 

pic.twitter.com/FkOQK4meAK

BRICS News (@BRICSinfo) 2024年12月22日

 

AP通信が報じたところによると、


「フィコ首相は『公務』でロシアを訪問し、12月22日(日曜)の夜にプーチン大統領と一対一で会談したと、ロシアのRIA通信にクレムリン報道官のドミトリー・ペスコフが語った。

ペスコフによると、会談では『国際情勢』とロシアの天然ガス供給に焦点が当てられた」

 


フィコ首相は、ウクライナの戦争努力を支援しなかったとして、5月に急進派の野党議員に銃撃され、複数回撃たれた。


欧州の指導者にとって、ロシアとの有意義な二国間外交関係を維持しようとすることは忌まわしい行為となってしまった。

 

オルフ・ショルツ氏は、単に電話をかけただけで非難を浴びた。

 

また、オルバン首相の訪問に加え、セルビアのアレクサンダル・ヴチッチ首相も、第二次世界大戦終結80周年を祝う式典に出席するため、来年の5月9日(「勝利の日」)にモスクワを訪問することを明らかにしている。

 


フィコ氏のウクライナに対するロシアの戦争に対する見解は、ほとんどの欧州の指導者とは大きく異なる。 昨年、親ロシア・反米を掲げた選挙で左派政党「スメル(方向)」が勝利し、フィコ氏は首相に返り咲いた。

 

それ以来、同氏はウクライナに対する自国の軍事支援を打ち切り、ロシアに対するEUの制裁を非難し、ウクライナNATO加盟を阻止すると誓った。

 

セルビアのヴチッチ、ハンガリーのオルバン、スロバキアのフィコは、ロシアとの関係を断ち切っていない。


プーチンの報道官であるドミトリー・ペスコフによると、会談は一対一で行われた。

プーチンとの会談は、ウクライナ経由のスロバキアへのロシアからのガスの輸送継続を拒否したウラジーミル・ゼレンスキー大統領の決定により、ブラチスラバにとって経済的に重要な意味を持つ。

 

タス通信は次のように報じた。

 

「フィコ氏は以前、ゼレンスキー大統領がウクライナ経由のガス輸送延長を拒否したことは、

2025年1月1日に現行の5年契約が終了した後にウクライナ経由のロシア産ガスの供給が停止される見通しであるため、スロバキアの危機につながるだろうと述べた」と報じた。