EU、市民に核災害に備えた備蓄を呼びかけ

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【RT】ホーム世界ニュース 2024年10月31日

https://www.rt.com/news/606792-eu-stockpile-goods/

家庭はサイバー攻撃化学兵器の使用にも備えるべきであると報告書が警告。

EU市民は、核戦争を含むさまざまな災害に備えて、3日分の物資を備蓄すべきであると報告書が警告している。


フィンランドの元大統領サウリ・ニーニスト氏が10月30日(水曜日)に発表したこの提言は、自然災害から大規模な軍事紛争まで、増大すると考えられる脅威にEUがより強靭に対処できるようにするための取り組みの一環である。


この報告書では、「通常手段による武力攻撃」や「サイバー攻撃、化学・生物・放射能核兵器の使用」などの敵対行為が発生した場合に備え、

少なくとも72時間は生活できる「基本的な自給自足」のための物資を備蓄するようEUの各家庭に呼びかけている。

 

ブリュッセルは今年初め、ウクライナ紛争の激化を受けて、EUの安全保障ニーズを評価するようフィンランドの元大統領に依頼した。

「特にロシアのハイブリッド作戦の激化に対応する」


欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、報告書の発表の場で「ワンクリックで送電網を遮断し、都市全体を闇に包むことができる」と述べた。


この文書では、EUに対して防衛力を強化し、現在約1兆ユーロ(1兆800億ドル)の共通予算の20%を7年間かけて安全保障と危機への備えに充てるよう呼びかけている。

 

「加盟国は欧州の防衛に関する協力体制を強化し、軍備と防衛産業の即応態勢における長年のギャップを埋めるために共同でより多くの投資を行うべきである」

と、ニーニスト氏は述べ、EUウクライナへの長期的な支援を提供するという公約を繰り返した。

 

また、同氏は、ロシアからの脅威に対する懸念が高まっていることを挙げ、欧州連合EU)は情報共有を強化して脅威に対抗するための妨害工作対策ネットワークを構築する必要があると述べた。

 

「敵対的な第三国、特にロシアによる妨害工作の増加を踏まえると、これは国内の安全と軍事的安全が密接に関連する分野である」と、報告書は指摘している。


また、ニーニスト氏は「EUの諜報構造を段階的に強化し、本格的なEUの諜報協力サービスを目指す」よう促した。


この報告書は、ウクライナでの勝利を収めた場合、ロシアが西欧を攻撃する計画を立てているという疑惑に関する欧米諸国の警告が出されているさなかの発表となった。

 

ロシアのプーチン大統領は、この主張を「ナンセンス」と一蹴している。

 

また、クレムリン報道官のドミトリー・ペスコフ氏も同様に、この疑惑を「ホラーストーリー」と表現し、西欧諸国の指導者たちが自国の問題から人々の目をそらすためにでっち上げたものだと示唆している。