【Natural News】2024年4月3日 リチャード・ブラウン著
ロサンゼルスのダウンタウンは、路上で焚き火をし、歩道にはゴミが散乱しているホームレスの野営地を映した不穏な映像が公開されたことで、「第三世界」に例えられるようになった。
Foxニュースのレポーター、ビル・メルギンがXで公開したこの驚くべき映像には、ロサンゼルスのスキッドロウ地区にあるサンペドロ通りと6番通りの交差点で、多数のホームレスが不潔な歩道に集まっている様子が映っている。
ホームレスのための1700万ドルの施設であるミッドナイト・ミッションのすぐそばで、路上でたき火をしている人もいる。
億万長者のイーロン・マスクは、カリフォルニアのホームレス問題についてのコメントで知られているが、この映像を見た瞬間、ただ「すごい」と反応しただけだった。
Xのコメント欄には驚きの声が寄せられ、「ギャビン・ニューサムが率いるカリフォルニアは最も裕福な州かもしれないが、その都市は第三世界諸国のそれに似ている」という意見や、「これがLAだと言われなければ、第三世界諸国の都市だと思うだろう!」という意見もあった。
ロサンゼルスのホームレス人口は現在46,000人を超えており、ロサンゼルス・ホームレス・サービス局の報告によれば、前年から10%増加している。
特にLAでは、パンデミックの発生以来ホームレスが急増し、2019年と比較すると10,000人以上が路上で生活している。2015年以降、同市のホームレスは70%増加している。
ミッドナイト・ミッションは、オンラインビデオで撮影された悲惨な現場からわずか数メートルの場所にあり、その資源は深刻な負担に直面している。
ミッションは、毎日3食の食事、一時的な宿泊施設、理髪店、女性の危機管理センターを提供している。
しかし、彼女たちの努力にもかかわらず、LAでは女性のホームレスが3年間で55%急増し、その90%以上が身体的または性的暴行の経験を報告している。
スキッドロウを襲っているオピオイド危機に対処するため、市は過剰摂取を防ぐための酸素ボンベを装備した移動チームを配備した。
一方、非営利団体ホームレス・ヘルスケア・ロサンゼルスの職員は、通りを巡回し、その場しのぎの住居で生活し、薬物乱用など悲惨な健康状態を目の当たりにしている人々に対応している。
ロサンゼルス郡は2023年から2024年にかけて、ホームレス対策に前年比6,180万ドル増の6億970万ドルの予算を計上している。
こうした努力にもかかわらず、ギャビン・ニューサム州知事は昨年夏、州のホームレス危機は「恥」であると認め、さらなる資源の投入を約束した。
知事在任中、カリフォルニア州のホームレスは13%急増し、ニューサム知事は、高い住宅費、規制のハードル、新しい住宅建設に対する地元の反対などに関連する課題を認めるようになった。
■■ロサンゼルス市長、大きな試練に直面
ロサンゼルス市長に当選したカレン・バスは、その任期を決定づける大胆な宣言を行った。 「ホームレス問題を解決する」
以前、ジョー・バイデンが副大統領候補として検討していた民主党の下院議員は、4万人を超えるホームレスの人々に住居を提供し、分断された生活を修復するための重要なサービスを提供することで、都市を変革することを構想していた。
「私たちは新しいロサンゼルスを作るのです」と彼女は宣言した。
市長就任から1年が経った今、バスは2023年に21,000人以上のホームレスが賃貸ホテルや一時的なシェルターに移ったと報告した。
数多くの薬物が蔓延する路上野営地が解体され、住宅への取り組みが進められている。しかし、こうした有望な統計の裏には厳しい現実がある。
この地域のホームレス対策には数十億ドルが投じられ、新しいプログラムも実施されていた。しかし市長は、立ち退きや武漢コロナウイルス(コビッド19)による低所得世帯への支援打ち切りもあり、ホームレスが増え続ける可能性を認めた。
バスは前進を遂げたとはいえ、LAのホームレス問題への取り組みは手ごわい課題である。
市は、パームスプリングスの面積に匹敵するほど拡大する可能性のあるホームレス人口を、その中の個人を追跡できる効率的なコンピューターシステムなしで管理することに苦慮している。