ジュリアン・アサンジ氏の妻ステラ・アサンジ氏は、ウィキリークス創設者の身柄引き渡しをめぐる2日間の審理の間、ロンドンの王立裁判所前で支援者たちに語った。撮影日:2024年2月20日火曜日。© Yui Mok/Getty Images
【RT】2024年2月20日
https://www.rt.com/news/592777-julian-assange-london-hearing/
ワシントンは、ウィキリークス発行者が175年の実刑判決を受ける可能性のある自国にいることを望んでいる。
ウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジは、米国への身柄引き渡しを決定した英国に対する控訴審に出席できないほど「病弱」であると、彼の弁護士が発表した。
米国は、2010年にウィキリークスが国務省と国防総省のファイルを公開したことに関連する17のスパイ容疑で彼を拘束している。
52歳のアサンジは、アメリカの主張によりエクアドルが彼の亡命を取り消した2019年以来、イギリスのベルマーシュ刑務所に独房で拘束されている。
オーストラリア生まれのこの出版者は、個人的に出廷することを要求していたが、彼の弁護士によれば、健康状態が悪く、出廷できなかったという。
「世界は見ている」とアサンジ氏の妻ステラ氏は裁判所の外で語った。
彼女は、米国が法制度を悪用して「追い詰め、起訴し、脅迫している」と非難し、米国が夫の「殺害を企てた」と主張した。
ロンドンのエクアドル大使館に匿われていた2017年、CIAがアサンジの殺害を企てたという暴露を指している。
ステラ・アサンジは、2月20日(火曜日)にロンドンの王立裁判所前に集まった数十人のデモ参加者に対し、「危機に瀕しているのは、真実を公表し、国家による犯罪を暴露する能力です」と語った。
デモ参加者はオーストラリアの国旗を掲げ、「ジュリアン・アサンジを解放せよ」「告訴を取り下げよ」と書かれた看板を掲げた。
オーストラリア議会は、同国のアンソニー・アルバネーゼ首相の支持を受け、控訴に向けてアサンジ氏の英国拘束からの解放を求める動議を可決した。
ジュリアン・アサンジをアメリカの地下牢で死に追いやろうとするイギリスの数年にわたる 「裁判」のとんでもないところは、彼の「犯罪」(ジャーナリズム)の被害者が個人ではなく国家であることだ。
法廷の外にいた活動家たちは、「アメリカ、イギリス、アサンジから手を離せ」、「決定は一つしかない-身柄引き渡し反対」などと唱和した。
今週の公聴会では、アサンジ氏を米国に引き渡すという英国政府による2022年の決定を不服とするかどうかが決定される。
彼の弁護士は、身柄引き渡しは政治的意見に対する処罰に相当し、欧州人権条約に違反すると主張してきた。
上訴が失敗した場合、アサンジ氏は欧州人権裁判所に申請し、同裁判所がこの件を検討する間、身柄引き渡しを停止する規則39の命令を求める予定だとステラ・アサンジ氏は述べた。
2010年、ウィキリークスは米軍のイラクとアフガニスタンの「戦争日記」と国務省の公電の山を公開した。
のちに「巻き添え殺人」として知られるビデオのひとつは、イラクで米軍のヘリコプターがロイターの記者2人を含む11人を殺害する様子を映したものだった。
スウェーデンの「性的暴行」事件は、アメリカが彼を逮捕するための口実ではないかと疑ったアサンジは、後に判明したように、ワシントンと犯罪人引き渡し条約を結んでいないエクアドルに亡命を求めた。
彼はその後7年間をロンドンの同国大使館で過ごし、英国当局に出国を阻止された。