米欧、凍結されたロシア資産を差し押さえ、ウクライナに提供する可能性を模索 アメリカの資金援助が枯渇


【Natural News】2023年12月22日  リチャード・ブラウン著

https://www.naturalnews.com/2023-12-22-us-europe-eye-frozen-russian-assets-aid-ukraine.html

ジョー・バイデン大統領政権は、ウクライナの戦力を増強するため、現在西側諸国で保有されている3000億ドル相当のロシア中央銀行の資産を差し押さえる可能性を積極的に探っている。


この大胆なイニシアチブは、ウクライナが最大の支援国である米国からの資金援助の減退に直面している重要な局面で打ち出された。

 

ジャネット・イエレン財務長官は以前、凍結されたこれらの資金を差し押さえることは、議会の特別な法律がなければ法的に許されない可能性があると指摘していた。

 

対象となったロシアの資産は、ウクライナにおけるロシアの特別軍事作戦が始まって以来、2年近く凍結されており、アメリカ、ヨーロッパ、そして日本による制裁の焦点となっている。

 

資産の凍結は重要な措置だが、差し押さえは前例のない措置であり、慎重な法的検討が必要だ。ここ数週間、財務相中央銀行高官、外交官、法律の専門家が参加する協議が激化している。

 

一方、バイデン政権は、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、イギリスなどの同盟国に対し、紛争から2周年となる2024年2月24日までに、資産に関する包括的な戦略を策定するよう求めている。

 

この戦略案の詳細はまだ議論中であり、重大な疑問が残されている。

 

仮に資金が差し押さえられた場合、政策立案者たちは、その資金がどのように配分されるのかに頭を悩ませ、合法的にウクライナに直接送金されるのか、あるいはキエフに利益をもたらす可能性のある他の方法で活用されるのかを検討している。

 

資金をめぐるガードレールもまた精査中であり、資金をもっぱら復興に充てるべきか、予算支援に充てるべきか、あるいはウクライナの軍事的努力に向けるべきかが検討されている。

 

■■ ウクライナは凍結されたロシア資産のすべてを欲しがっている


ある提案では、ウクライナは凍結されたロシア資産の利子のみを受け取ることができると主張している。

 

これに対してキエフは、ロシアの特別軍事作戦によってウクライナが被った甚大な損害を補償するには程遠いと反論している。

 

キエフは、凍結されたすべてのロシア資産の完全譲渡を主張している。同国は、包括的な復興には4000億ドルという途方もない金額が必要だと見積もっている。キエフは、戦争犠牲者への補償を考慮すると、この数字は倍増する可能性があると述べた。

 

欧州委員会ウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長は以前、凍結されたロシアの国家資産から生み出される利益の一部をウクライナの戦後復興支援に活用する提案を欧州委員会が進めていることに言及していた。

 

これらの凍結されたロシア国有資産の総額は約2110億ユーロ(約2230億円)であり、EUはロシアがウクライナの復興資金を負担すべきであると判断している。

 

ウクライナのイリーナ・ムドラ法務副大臣はロイター通信に、キエフのパートナーは、これらの凍結されたロシア資産の収入または投資に対する課税の導入を考えていると伝えた。

 

キエフはこの案を評価しつつも、不十分だと考えている。ムドラ氏は、実行可能な唯一の解決策は、これらの資産を完全に没収し、ウクライナに引き渡すことだと強調した。

彼女は、このような決定には政治的な意志が必要であることを認め、代替案を包括的な解決策と見なさないよう注意を促した。