主要化石燃料生産国がG20に亀裂をもたらす

サウジアラビアとロシアがG20のグリーンエネルギー提案に反対したと報じられる

G20エネルギー大臣会合の会議室。7月22日、インド、ゴア。Britta Pedersen/picture alliance via Getty Images

【RT】2023年7月23日

https://www.rt.com/business/580153-major-fossil-fuel-producers-cause-rift-g20/


サウジアラビアとロシアが、世界のエネルギーミックスに占める化石燃料の割合を段階的に減らしていくためのロードマップについて、主要20カ国(G20)間でコンセンサスを得るのを妨げた、とロイター通信が報じた。

 

 

G20のエネルギー転換担当大臣は、インド・ゴア州で4日間のサミットを開催し、温室効果ガスの排出量を世界全体でネットゼロにする方法について議論した。

 

 

サウジアラビアやロシアを含む主要な化石燃料生産国が、2030年までにG20諸国の再生可能エネルギー容量を3倍にするという提案に反対したため、サミットはコンセンサスを得ることなく終了した、とロイターは情報筋の話を引用して報じている。

 

 

世界最大のエネルギー消費国である中国や、石炭輸出国である南アフリカインドネシアもこの計画に反対した。

 

 

世界で最も人口が多く、現在総発電量の75%を石炭でまかなっているインドは、この問題に対して中立の立場を取ったという。

 

 

意見の相違の結果、閣僚たちは共同コミュニケの代わりに成果声明と議長サマリーを発表した。

共同コミュニケは、すべての問題についてメンバー間の完全な合意が達成された場合に発表される。

 

 

声明によると、「国情の違い」により、「一部のメンバー」は化石燃料の段階的な削減を支持したが、「他のメンバー」は異なる見解を持ち、「削減・除去技術」によって化石燃料の使用に関連する環境問題に対処することを提案した。

 

 

化石燃料は現在、世界のエネルギーミックス、エネルギー貧困の撲滅、そして増大するエネルギー需要を満たす上で、重要な役割を果たし続けている。

 

 
同文書では、各国が「各国の優先事項に従って」利用できる技術として、産業活動によって排出される高濃度のCO₂を回収し、有効利用する技術である炭素回収・利用・貯留(CCUS)などが挙げられている。

 

G20は19カ国とEUで構成される。

 

G20の目的は、国際金融の安定や気候変動など、世界経済に関する主要課題に取り組むことである。

 

G20加盟国を合わせると、国内総生産と世界の排出量の4分の3以上を占める。