ドイツのグリーンエネルギー妄信は、環境と経済に甚大な犠牲をもたらす

FILE - ドイツ西部リンゲンのRWE原子力発電所エムズランドから水蒸気が上がっている(2022年3月18日)。(AP Photo/Martin Meissner, File)
  

2023年4月21日【編集者 REMIX NEW】

Sauthor:GERGELY KISSvia:マジャールネムゼト

https://rmx.news/germany/germanys-green-energy-delusion-has-an-enormous-environmental-and-economic-price-tag/

 

 

CO2排出量を増やしながらグリーンエネルギーシフトを語ることはできないと、コラムニストのゲルゲリー・キスは日刊紙マジャールネムゼトに書いている。

 


ドイツの最後の3つの原子力発電所が閉鎖され、同国の60年にわたる原子力発電の時代が終わりを告げた。

 

この動きは当初、昨年末に予定されていた。

 

 

しかし、ロシアとウクライナの戦争や制裁に伴うエネルギー供給への不安から、連立政権は冬以降まで期限を延長した。

 

長い間、原子力エネルギーはEUの供給におけるエネルギー政策の中で最も意見が分かれる分野の一つだった。

 

この技術は安定したエネルギー供給を提供し、環境および経済指標も良好であるが、欧州の急進的な緑の党は、これらの原発は閉鎖されるべきであると多くの人に納得させることに尽力してきた。

 

これは主にドイツとオーストリアで達成された。

 

ダウンサイジングが始まり、さらなる投資は不可能になった。

 

しかし、現実は、このイデオロギー主導のエネルギー政策が大きな代償を伴うものであることを明らかにしている。

 

エネルギー政策の専門家であるオリバー・ホーテイが最近、ドイツの原発閉鎖の社会的コストがすでに年間120億ドルに達しているというバークレー大学の研究者の試算を思い出したのは、偶然ではないだろう。

 

欧州におけるエネルギー不足の脅威は、EU市民の原子力に対する認識を変化させることになった。

 

例えばドイツでは、原子力発電に反対する人の割合が65%から20%に低下した。

 

しかし、選挙民の意志は関係ないようだ。

 

CDUの保守系議員であるイェンス・シュパーン氏は、先日RTLテレビで「ドイツの気候保護にとって、今日はブラックデーだ、と語った。

 

炭素排出量が増加しているときに、グリーン・トランジションを語るのは難しい。

 

ドイツでは、太陽光発電風力発電の容量が大幅に拡大されているが、供給の安定性を保証するものでもない。

 

この国では、ロシアのガスの代わりに石炭を使うことが増えている。

 

実際、これまで閉鎖されていた鉱山が再開せざるを得なくなり、ドイツのあるエネルギー会社は、近隣の炭鉱の拡張のために風力発電所を解体し始めたほどだ。

 

北海の港からドイツ各地の大規模発電所まで、毎日平均3万トンの石炭が列車で運ばれている。

 

昨年は戦争の影響で石炭の輸入量が8%増え、4440万トンになった。これが厳然たる事実だ。

 

緑の党は、ガスボイラーも追及した。

 

2024年からドイツの家庭でガスボイラーが禁止されることになったのだ。

 

グリーンズは、そうしなければ気候変動に関する公約を達成できないとしている。

 

 

しかし、気候目標を脅かすのは石炭火力発電所であり、家庭用ガスボイラーではない。

 

 

ハンガリーの外務貿易大臣であるペテル・シジャルトーは、実際のサプライチェーンではなく、イデオロギーや政治的発言によって、ガスや石油、あるいは住宅やアパートの暖房を経済に供給することは不可能であるとしばしば警告している。

 

 

つまり、ハンガリー政府は、エネルギー安全保障をイデオロギーではなく、物理的な問題として扱い続けているのである。

 

つまり、現役で実績のある信頼できるソースを手放そうとはしないのだ。

 

イデオロギー主導のエネルギー政策は、非常に高価で、有害な結果をもたらし、将来、特に寒い冬がヨーロッパを襲った場合、私たちが家の中で凍えることにさえなりかねない。