ルラ大統領、ブラジル国営企業の民営化を中止

国営石油会社ペトロブラスは引き続き政府の管理下に置かれる。

 

© AFP / Carl De Souza

 

【RT】2023年1月3日

https://www.rt.com/business/569323-brazil-lula-privatization-state-companies/

 

ブラジルのニュースサイトG1が1月2日(月曜日)報じたところによると、新たに復帰したルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ大統領は、石油会社ペトロブラス(Petroleo Brasileiro)を含む国営企業大手8社を売却する計画を中止したとのこと。

 

2003年から2010年まで指揮を執ったルラは、1月1日にブラジルの大統領に就任した。

 

2018年に接待で投獄されたルラは、2019年に有罪判決が覆り、10月の選挙でジャイル・ボルソナロ氏を破ることができた。

 

 

国営企業の資産売却リストから外すという決定は、左翼政治家による最初の公式行為の1つだった

 

ペトロブラスのほか、生産分与契約による石油・ガスの政府持分の監督・売却を担当する国営企業プレサル・ペトロレオ、郵便事業のコレイオス、連邦政府の放送網を管理するエンプレサ・ブラジル・デ・コミュニカカオペレーターなどが注文に含まれている。

 


ブラジルの社会福祉制度のITサービス企業Dataprev、国営原子力企業Nuclep、ITサービス企業Serpro、農務省のナショナル・サプライカンパニーも民営化リストから外れた。

 

帰国した大統領は、「民営化が公共サービスや市場に与える影響を厳密に分析すること」を求め、国営銀行やペトロブラスのような大手石油会社が新しい経済サイクルにおいて「重要な役割」を果たすだろうと付け加えた。

 

1月2日(月曜日)、サンパウロ株式指数は3.24%下落し、ペトロブラス株はルラの就任演説が、政府の介入政策に対する投資家の懸念に火をつけたため、約6%下落した。

 

国の通貨レアルは1.5%下落した。

 

ルラの前任者であるポピュリストの極右指導者ジャイル・ボルソナロ大統領は、汚職から環境破壊に至るまで様々な論争にまみれた政権を率いていた。

 

ルラ自身の政権は、ペトロブラスの大規模な汚職によって崩壊し、2016年には彼が指名した後継者が弾劾されるに至った。