スウェーデンの教会、暖房費で閉鎖を余儀なくされる

オーズ・キルカ、オーズ、スウェーデン。写真提供:Jonathan Petersson

 

【フリーウエストメディア】2022年10月8日

https://freewestmedia.com/2022/10/08/swedish-churches-forced-to-close-due-to-heating-costs/

 

スウェーデンでは、来たる冬に迫り来る停電、エネルギー配給、ガス価格の高騰が、初めて礼拝に影響を及ぼすことになる。

 

スウェーデン教会は、暖房費が払えないため、この冬、礼拝所を閉鎖することになった。

 

どれだけの教会が閉鎖されるかは定かではなく、教区からの命令も出ていない。しかし、多くが省エネのために閉鎖に踏み切ることは確かである。

 

スカラ・パストラートは、電気代が高すぎるため、16の教会のうち11を冬の間、完全に閉鎖することを決定した。

 

「今、私たちは完全に閉鎖していますが、今までそんなことはしたことがありません。オールセインツから4月まで完全に閉鎖し、春の暑さが来るまでは、できれば4月上旬には開けないつもりです」と、ロバート・ロレントソン総長は国営放送SVTに語っている。

 

このような状況下でも、「震災復興に貢献したい」という思いは変わらない。

他の教会では、この冬は洗礼や葬儀は行われない。

 

ヨーテボリ教区は、少なくとも40の教会がこの冬閉鎖されると推定しており、スウェーデン南部のスコーネ郡とブレキンゲ郡では、ルンド教区に属する全540の教会のうち最大で半数が閉鎖される可能性があるという。

 

教区のエンジニアであるアンドレアス・モーンソン氏は、「中規模の教会」1つにつき電気代が20万クローネ(約1万8000円)以上に上がれば、選択の余地はない、と述べています。

 

ヴェストラ・イェータランド州では、メレルード司教区が11の教会のうち4つを閉鎖し、節電に努める予定だ。

 

スウェーデン民間非常事態局(MSB)によると、電力配給は、交通信号、路面電車、暖房、通信、不動産の電子ロックなどに影響を及ぼす可能性がある。

 

プールやジム、サウナ、アイスリンクなど「エネルギーを大量に消費するレジャー施設」の温度は下がることになる。

 

ブリュッセルがロシアのエネルギー使用を禁止する決定を下したことで、インフレの波が押し寄せ、過去最高の物価高と法外な電気代が生活費危機の一因となっている。

 

スウェーデンでは9カ月連続で食品価格が上昇している。